MDA Assay Kit

マロンジアルデヒド測定キット
- 細胞、組織中のMDA量を測定可能
- 操作時間を大幅に短縮
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製品コードM496 MDA Assay Kit
容 量 | メーカー希望 小売価格 |
富士フイルム 和光純薬 |
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100 tests | ¥29,000 | 341-09961 |
<使用回数の目安> 96-well plate 1枚
100 tests | ・Lysis Buffer ・Dilution Buffer ・Standard ・Substrate ・Antioxidant |
6.5 ml×1 10 ml×1 200 ×l×1 58 mg×1 200 ×l×1 |
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性質
マロンジアルデヒド(MDA)は、脂質過酸化物の分解物として生成される化合物であるため、細胞や組織サンプル中の脂質過酸化の指標として酸化ストレスやフェロトーシスなどの分野で測定されています。また、MDAは反応性アルデヒドと呼ばれアミノ基やチオール基と反応しタンパク質変性やDNA損傷を引き起こすため、がんや糖尿病など様々な疾患研究においても測定対象とされています。
本キットは、TBARS法による検出を採用しており、MDA量に応じて発色したMDAとチオバルビツール酸の付加体の蛍光もしくは吸光度を測定することで、細胞内もしくは組織中のMDAを検出することができます。また、キットにはMDA標準液が含まれており、標準曲線を作成しサンプル中のMDA濃度を定量することができます。
技術情報
細胞、組織中のMDA量を測定可能
細胞を測定試料とする場合は、蛍光法で測定できます。組織を測定試料とする場合は、サンプル量や予想されるMDA含有量より蛍光法もしくは比色法から測定方法を選択できます。
蛍光法 | 比色法 | 必要サンプル量 | 測定可能MDA濃度範囲 | |
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細胞 | ○ | × | 1-3×107 cells | 1-10 µmol |
組織 | ○ | ○ |
蛍光法:10-30 mg 比色法:20-50 mg |
蛍光法:1-10 µmol 比色法:1-50 µmol |
簡便な操作性
一般的なTBARS 法の測定キットでは、基質であるチオバルビツール酸の秤量と溶解のために高温での加温が必要となりますが、本キットでは秤量や加温溶解の操作が不要となっているため操作時間の大幅な短縮と秤量誤差による測定結果のバラつきを抑えることができます。
実験例:フェロトーシス誘導した細胞のMDA量測定
xCT (Cystin/Glutamate transporter)阻害剤であるErastinを用いてフェロトーシスを誘導したHepG2細胞内のMDA量の変化を測定しました。併せて、同細胞におけるGSSG/GSH比、MDA、鉄(II)、ROS、脂質過酸化物の変化も各製品を用いて評価しました。結果、Erastin処理による細胞内のMDAの増加と細胞内GSSG/GSH比の減少、さらに細胞内のMDA、鉄(II)、ROS、脂質過酸化物の増加が確認されました。
画像からも製品ページをご覧いただけます。
<関連製品>
(製品コード:G257)製品名:GSSG/GSH Quantification Kit
(製品コード:F374)製品名:FerroOrange
(製品コード:R252)製品名:ROS Assay Kit -Highly Sensitive DCFH-DA-
(製品コード:L248)製品名:Liperfluo
参考文献
文献No. | 対象サンプル | 引用(リンク) |
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1 | 組織 (マウス海馬体) |
K. Igarashi, H. Iwai, K. Tanaka, Y. Kuwahara, J. Kitanaka, N. Kitanaka, A. Kurimasa, K. Tomita, T. Sato, "Neuroprotective effect of oxytocin on cognitive dysfunction, DNA damage, and intracellular chloride disturbance in young mice after cranial irradiation", 2022, Biochem. Biophys. Res. Commun., doi:10.1016/j.bbrc.2022.04.099. |
よくある質問
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Q
本キットの測定原理を教えてください。
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A
本キットはSubstrateにチオバルビツール酸 (TBA)を使用しております。MDAとTBAの反応により生成したTBA付加体の吸光度もしくは蛍光強度を測定し、Standardの値と比較することでサンプル中のMDAを定量することができます。
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Q
1キットあたり測定可能なサンプル数を教えてください。
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A
サンプルの測定をn=3で行った場合、24サンプルの測定が可能です。
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Q
溶液調製後の保存方法を教えてください。
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A
Substrate stock solutionは調製後、冷凍保存 (-20℃)して下さい(2カ月間安定)。
Antioxidant PBS solutionとWorking solutionは保存できません。その日の内にお使い下さい。
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Q
本キットを使用する場合、細胞数の補正は必要ですか?
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A
薬剤刺激等を行っても細胞数の変化がない場合は、細胞数の補正は必要ありません。
細胞数が変化する場合は、タンパク質定量法による補正を行うことで正確なMDAを定量することができます。
なお、タンパク質定量で補正を行う場合はBCA法を推奨します。
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Q
本キットの定量下限値を教えてください。
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A
蛍光法、比色法ともに1 µmol/lのMDA濃度となります。
取扱条件
1.危険物第4類 第3石油類 危険等級Ⅲ, 2.安衛法,化審法, 3.火気厳禁 4.保存方法:冷凍 | |
PRTR法 | 第1種指定化学物質 |
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危険・有害 シンボルマーク |
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