Lysosomal Lipid Radical Probe -Lyso-NBD-Pen-

リソソーム内脂質ラジカル検出試薬
- 生細胞のリソソーム内脂質ラジカルを検出可能
- 蛍光顕微鏡でのイメージングおよびフローサイトメーターでの検出・数値化が可能
- 脂質ラジカルとの結合により、反応後の脂質の局在変化を検出可能
-
製品コードL271 Lysosomal Lipid Radical Probe -Lyso-NBD-Pen-
| 容 量 | メーカー希望 小売価格 |
富士フイルム 和光純薬 |
|---|---|---|
| 2 nmol | ¥39,800 | 343-10391 |
※ 2 nmol当たり35 mm dish 10枚分染色可能(終濃度0.1 μmol/l使用時)
フェロトーシスにおける脂質ラジカル
フェロトーシスは、鉄依存的な脂質過酸化によって引き起こされる細胞死の一種であり、がん、神経変性疾患、老化関連疾患など、さまざまな疾患との関わりが明らかになっています。脂質ラジカルは脂質過酸化連鎖反応の進行に関わる重要な中間体であり、フェロトーシスにおける脂質酸化の初期変化や進行状態を捉える指標として注目されています。また近年、フェロトーシスはリソソームの脂質過酸化を起点として誘導されることが報告されており1)、リソソームの脂質ラジカルを検出することも重要になってきています。
Lyso‑NBD‑Penは、リソソームに局在し、リソソームで生成される脂質ラジカルを特異的に検出することが可能です。培養細胞に添加するだけで、リソソーム内の脂質ラジカルを蛍光顕微鏡もしくはフローサイトメーターで検出することができます。
1) S.Saimoto, et al., Nat. Commun., 2025, 16, 3554.

本製品は、九州大学薬学研究院 山田健一先生のご指導の下、製品化しました。
細胞死関連製品
| 指標 | 製品名 | 測定対象 | 装置 / 検出波長 |
|---|---|---|---|
| 細胞生存能力 | Cell Counting Kit-8 | 細胞内脱水素 酵素活性 |
プレートリーダー 吸光度 λ= 450nm |
| ネクローシス (細胞毒性) |
Cytotoxicity LDH Assay Kit-WST |
遊離LDH | プレートリーダー 吸光度 λ= 490nm |
| アポトーシス | Annexin V Apoptosis Plate Assay Kit |
ホスファチジルセリン | プレートリーダー 蛍光 Ex: 488 nm / Em: 525 nm |
| フェロトーシス | FerroOrange | 細胞内 鉄イオン(Fe2+) |
蛍光顕微鏡, FCM, プレートリーダー 蛍光 Ex: 543 nm / Em: 580 nm |
| フェロトーシス | Lyso-FerroRed | リソソーム内 鉄イオン(Fe2+) |
蛍光顕微鏡, FCM, プレートリーダー 蛍光 Ex: 551 nm / Em: 571 nm |
| フェロトーシス | Mito-FerroGreen | ミトコンドリア内 鉄イオン(Fe2+) |
蛍光顕微鏡 蛍光 Ex: 505 nm / Em: 535 nm |
| フェロトーシス | Liperfluo | 脂質過酸化 | 蛍光顕微鏡, FCM 蛍光 Ex: 488 nm / Em: 500-550 nm |
| フェロトーシス | Iron Assay Kit -Colorimetric- |
組織内鉄イオン (Fe2+, Fe3+) |
プレートリーダー 吸光度 λ= 593nm |
マニュアル
技術情報
脂質過酸化検出試薬の選択
脂質過酸化検出時の実験方法および測定機器に応じて試薬を選択いただけます。
| Liperfluo | 【本製品】 Lysosomal Lipid Radical Probe -Lyso-NBD-Pen- |
Lipid Radical Probe -NBD-Pen- | Lipid Peroxidation Probe -BDP 581/591 C11- | |
| 指標 | 過酸化脂質 | 脂質ラジカル | 脂質ラジカル | 脂質ラジカル+ヒドロキシラジカル |
|
局在 |
細胞内 |
リソソーム内 |
細胞内 |
細胞内 |
|
対応装置 |
蛍光顕微鏡、 |
蛍光顕微鏡、 |
蛍光顕微鏡、 フローサイトメーター |
蛍光顕微鏡、 |
|
検出条件 |
蛍光 Ex : 488 nm, Em : 500 - 550 nm |
蛍光 Ex : 488 nm, Em : 490 - 600 nm |
蛍光 Ex : 488 nm, Em : 490 - 600 nm |
蛍光 |
| 感度 | ☆ | ☆☆ | ☆☆☆ | |
|
指標との相互作用 |
反応のみ |
|
反応のみ (結合しない) |
|
| 特徴 | 過酸化脂質を特異的に検出できる。 |
脂質ラジカルと結合するため、 |
Ratio検出タイプで、 プレートリーダーでも 数値化できる。 |
|
脂質ラジカルへの高い選択性
100 mmol/l リン酸Buffer(pH7.4)に下記の活性酸素種と本試薬を添加し、30分反応後の蛍光強度を測定しました。

確かなリソソーム局在性
本プローブ試薬のリソソーム内局在を確認するため、リソソーム染色試薬(LysoPrime Deep Red 製品コード: L264)と共染色を行いました。両試薬の蛍光は共局在しており、Lyso-NBD-Penがリソソームを選択的に染色していることを確認しました。

リソソーム内脂質ラジカルの検出
フェロトーシス誘導剤RSL3の処理により、リソソーム内における脂質ラジカルの増加が確認されました。さらに、脂質ラジカル消去剤Liproxstatin-1(Lip-1)を併用したところシグナルの低下が認められたことから、本試薬が脂質ラジカルを選択的に検出できることが示されました。

リソソーム内脂質ラジカルの数値化
HT1080細胞をフェロトーシス誘導剤RSL3にて処理し、リソソーム内脂質ラジカルの増加をフローサイトメーターで数値化しました。

蛍光特性

実験例:フェロトーシス感受性・抵抗性 細胞におけるリソソーム脂質ラジカル検出の比較
フェロトーシス感受性の高い HT-1080細胞および、フェロトーシス抵抗性を示すA549細胞 に、フェロトーシス誘導剤であるRSL3を処理した際のリソソーム脂質ラジカルの変化を検出しました。
その結果、フェロトーシス抵抗性細胞であるA549細胞では、RSL3の処理濃度および処理時間を増加させても(濃度:~2.5 μmol/l、時間:~3時間)、コントロールと比較して有意な蛍光強度の差は認められませんでした。一方、フェロトーシス感受性細胞であるHT-1080細胞では、1 μmol/lのRSL3を2時間処理することで、リソソーム脂質ラジカル由来の蛍光が増加し、かつ局在の変化が確認されました。
このように、本製品を用いることで、細胞種によるリソソーム脂質ラジカル生成・局在の変化の違いを検出できることが示されました。

よくある質問
-
Q
測定可能なサンプル数を教えてください。
-
A
2 nmolで測定可能なサンプル数は以下の通りです。
・ 96-well plate:2枚
・ ibidi 8-well plate:100 well
・ 35 mm dish:10枚
・ 6-well plate:10 well
-
Q
ポジティブコントロールになる実験例はありますか?
-
A
取扱説明書に記載の、RSL3処理によりフェロトーシスを誘導したHT-1080細胞のリソソーム脂質ラジカル検出実験をご参考ください。
内在性の脂質ラジカルが検出されるときは、Liproxstatin-1を併用することで内在性の脂質ラジカルを消去することができます。
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Q
Lyso-NBD-Penは細胞染色後に細胞を固定化して観察できますか?
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A
できません。固定化により蛍光シグナルが低下するため、生細胞のみに適用可能です。

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Q
蛍光顕微鏡で観察するときの注意点を教えてください。
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A
本プローブの蛍光骨格であるNBDは、励起光を当て続けると蛍光が消光します。
イメージング画像を取得する際は明視野でピントを調整後に蛍光画像を取得してください。
-
Q
染色後、何時間まで観察できますか?
-
A
染色後、24時間まで観察できることを確認しています。








