08 ラベル化剤

ExoSparkler Exosome Membrane Labeling Kit-Deep Red

ExoSparkler Exosome Membrane Labeling Kit-Deep Red

エクソソーム 膜蛍光染色キット Deep Red

  • 細胞外で凝集せず、より正確な動態を観察できる
  • 本キットだけで蛍光標識から精製まで可能
  • 製品コード
    EX03  ExoSparkler Exosome Membrane Labeling Kit-Deep Red
容 量 本体価格
5 samples ¥25,000

※ 精製済エクソソーム(超遠心法)として、タンパク質:1-10 µg/sample、粒子数:10-100×108個/sample

キット内容
5 samples ・Mem Dye-Deep Red
・Filtration tube
×1
×5

ラベル化エクソソームの利用

近年、細胞から分泌される細胞外小胞(Extracellular vesicle ;EV)の一種であるエクソソームが、がんの悪性化や転移に促進的に寄与することが明らかとなり注目を集めています。
エクソソームによる細胞間コミュニケーションを解析するためには、細胞への取り込みをモニタリングする技術が重要であり、細胞外小胞の脂質二重膜やタンパク質を蛍光色素で染色する技術が汎用されています。

ExoSparkler シリーズは、精製されたエクソソームの膜またはタンパク質を染色し、細胞に取り込まれるエクソソームをイメージングすることができます。

 

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マニュアル

はじめての抗体標識プロトコル

死細胞数を測りたい(吸光測定)

Cytotoxicity LDH Assay Kit-WST を用いた細胞毒性試験の例を紹介

お役立ち情報

技術情報

より正確にエクソソームの動態を観察する

エクソソームの膜を染色するためによく用いられている膜染色色素(S 社 製品P)には、色素自体が凝集を起こし、エクソソームに由来しない蛍光起点が生じたり、エクソソームの性質変化やバックグラウンドの上昇などを招く課題が挙げられています1), 2)
ExoSparkler シリーズで用いている色素(Mem Dye-Green, Red, Deep Red)は凝集を起こさず、エクソソームの性質にもほとんど影響を及ぼさないため、より正確にエクソソームの動態を観察することが可能です。

参考文献
1) Mehdi Dehghani et al., “Exosome labeling by lipophilic dye PKH26 results in significant increase in vesicle size”.bioRxiv., 2019, doi:10.1101/532028.
2) Pužar Dominkuš P et al., “PKH26 labeling of extracellular vesicles: Characterization and cellular internalization of contaminating PKH26 nanoparticles.” Biochim Biophys Acta Biomembr., 2018, doi: 10.1016/j.bbamem.2018.03.013.

技術や使用製品に関する補足

技術情報のデータは京都大学大学院工学研究科高分子化学専攻 秋吉一成先生のご支援のもと取得いたしました。

細胞外で凝集しない ExoSparkler シリーズ

Mem Dye-Deep Red または製品P(緑または赤)で染色したエクソソームをHeLa 細胞へ添加し、細胞内へ取り込まれるエクソソームを蛍光顕微鏡で確認しました。その結果、製品P(緑または赤)で染色したエクソソームにおいては、色素の凝集が疑われる細胞外の蛍光輝点が確認されました。

 実験条件
超遠心法で精製したエクソソーム(タンパク質量として 10 μg)を各色素で染色し、HeLa細胞(1.25×104 cells)に添加、24 時間インキュベートし、洗浄後の蛍光画像を観察した。

 観察条件
Mem Dye-Deep Red(紫): Ex 640 nm / Em 640-760 nm
S 社 製品P(緑): Ex 561 nm / Em 560-620 nm
S 社 製品P(赤): Ex 640 nm / Em 650-700 nm

 

 

また、Mem Dye-Deep Red または製品P(緑または赤)の色素溶液をNTA(ナノ粒子トラッキング解析)で確認した結果、Mem Dye-Deep Red では色素の凝集物が確認できなかったのに対して、製品P(緑または赤)では色素の凝集が疑われる100-500 nmの粒子が観察されました。

※測定装置:LM10-HSBFT 14 (Nanosight社製)

   Mem-Dye溶液ならびに製品P溶液の粒子径変化

なお、Mem Dye-Green, Red においても、Mem Dye-Deep Red と同様に色素の凝集は確認されませんでした。

エクソソームの性質にほとんど影響しない

Mem Dye-Deep Red または製品P(緑または赤)で染色する前後のエクソソームについて、NTA(ナノ粒子トラッキング解析)とゼータ電位を測定することで、染色によるエクソソームの変化を確認しました。

その結果、Mem-Dyeシリーズ(Green、Red、Deep Red)は、エクソソームの性質にほとんど影響を及ぼさないことが確認されました。

 

エクソソームの粒子径に対する影響
Mem-Dyeシリーズ(Green、Red、Deep Red)ならびに製品P(緑、赤)の各10 µmol/l DMSO溶液を調製し、10 ug(タンパク質量として) のエクソソームを染色後にNTA(ナノ粒子トラッキング解析)を行いました。

結果としてMem-Dyeシリーズで染色したエクソソームは未染色のエクソソームに対して、粒子数ならびに粒子径への影響がほとんど見られませんでしたが(下図左)、製品Pによる染色前後では粒子数と粒子径に顕著な変化がみられました(下図右)。
※測定装置:LM10-HSBFT 14 (Nanosight社製)

     Mem-Dyeによる染色前後のNTA比較         製品Pによる染色前後のNTA比較

エクソソームの膜電位に対する影響
Mem-Dyeシリーズ(Green、Red、Deep Red)ならびに製品P(緑、赤)の各10 µmol/l DMSO溶液を調製し、10 ug(タンパク質量として) のエクソソームを染色後にゼータ電位を測定しました。

結果として、Mem-Dyeシリーズで染色したことによるゼータ電位の変化は、製品Pで染色した場合と比較して小さくなることを確認しました。
※測定装置:Zetasizer Nano ZSP (Malvern Panalytical社製)

     Mem-Dyeシリーズならびに製品Pによる染色前後のゼータ電位比較

参考文献)Takashi Shimomura et al., "New Lipophilic Fluorescent Dyes for Exosome Labeling: Monitoring of Cellular Uptake of Exosomes".bioRxiv., 2020, doi:10.1101/2020.02.02.931295.

このキットだけで蛍光標識から精製まで

ExoSparkler シリーズは、エクソソームの標識に最適化したプロトコルに加え、蛍光標識後の未反応色素を除去できるフィルトレーションチューブを同梱しているため、簡単な操作で蛍光標識エクソソームを調製できます。

精製手法(未反応色素の除去)の比較

ExoSparklarシリーズで未反応色素の除去に使用しているフィルトレーションチューブは、同用途で従来から用いられているゲルろ過法と比較して、高い回収率でエクソソームを精製することが可能です。

  回収率
フィルトレーションチューブ(本キット) 50% 程度
ゲルろ過法 10% 程度
※ 小社での実施例:精製前後のエクソソーム粒子数をNTA(ナノ粒子トラッキング解析)で比較

フィルトレーションチューブを用いた精製の有効性確認の蛍光画像をよくある質問:標識後の精製操作でフィルターは着色していますが、未反応の色素は分離できていますか?に掲載しています。

豊富なラインナップ

 実験条件
超遠心法で精製したエクソソーム(タンパク質量として 10 μg)を各色素で染色し、HeLa細胞(1.25×104 cells)に添加、24 時間インキュベートし、洗浄後の蛍光画像を観察した。

 観察条件
Green:Ex 488 nm / Em 490 - 540 nm
Red :Ex 561 nm / Em 570 - 640 nm
Deep Red :Ex 640 nm / Em 640 - 760 nm

製品名 容量 製品コード
エクソソーム 膜蛍光染色キット    
  ExoSparkler Exosome Membrane Labeling Kit-Green 5 samples EX01
  ExoSparkler Exosome Membrane Labeling Kit-Red 5 samples EX02
  ExoSparkler Exosome Membrane Labeling Kit-Deep Red 5 samples EX03
エクソソーム タンパク質蛍光染色キット    
  ExoSparkler Exosome Protein Labeling Kit-Green 5 samples EX04
  ExoSparkler Exosome Protein Labeling Kit-Red 5 samples EX05
  ExoSparkler Exosome Protein Labeling Kit-Deep Red 5 samples EX06
※ 精製済エクソソーム(超遠心法)として、タンパク質:1-10 μg/sample、粒子数:10-100×108 個/sample

実験例:時間依存的なエクソソームの局在変化

 実験条件

超遠心法で精製したエクソソーム(タンパク質量として10 µg)をMem Dye-Deep Red(エクソソーム膜蛍光染色キット)で染色し、リソソーム染色試薬で染色したHeLa細胞(1.25×104 cells)に添加、1時間後ならびに4時間後の蛍光画像を観察した。

結果、時間の経過に伴いMem Dye-Deep Redの蛍光輝点(紫)はリソソームの局在(緑)と重なり(白)、時間依存的にエクソソームの局在が変化している様子が確認された。

Mem Dye-Deep Red(紫)とリソソーム染色試薬(緑)の共染色

 観察条件

Mem Dye-Deep Red:Ex 640 nm / Em 640 – 760 nm
リソソーム染色試薬: Ex 488 nm / Em 490 – 540 nm

 

よくある質問

Q

推奨されるエクソソームの精製法はありますか?

A

超遠心法での精製を推奨しておりますが、免疫沈降法や磁気ビーズで精製したエクソソームの染色実績もございます。

なお、ポリマー沈殿法で精製したエクソソームは残存するポリマーの影響を受けるため、本キットでの染色はできません。

Q

標識後の精製操作でフィルターは着色していますが、未反応の色素は分離できていますか?

A

未反応の色素はフィルターに保持されるために着色が見られますが、小社では以下の実験でフィルター上の回収物に未反応色素が含まれないことを確認しております。

<実験条件>
超遠心法で精製した ①エクソソーム(タンパク質量として10µg)のバッファー溶液 または ②バッファーのみ を各キットのプロトコルに従って染色操作したのち、得られた回収物をHeLa細胞(1.25×104 cells)に添加して、4時間後の蛍光画像を観察しました。

結果として、バッファーのみで得られた回収物は細胞へ添加しても蛍光輝点が観察されず、回収物に未反応の色素が残っていないことを確認しました。

①エクソソーム+バッファーをキットで処理した場合

                  細胞へ添加後(4h)の蛍光画像

②バッファーのみをキットで処理した場合

                  細胞へ添加後(4h)の蛍光画像

■ 検出条件

Green:Ex 488 nm / Em 490 – 540 nm
Red    :Ex 561 nm / Em 570 – 640 nm
Deep Red:Ex 640 nm / Em 640 – 760 nm

Q

染色後のエクソソームは保存できますか。

A

染色後のエクソソームの保存は推奨しておりません。
エクソソームの染色後はできるだけ早く実験にご使用ください。

Q

エクソソームの取込実験で使用実績のある培地を教えてください。

A

小社では染色後のエクソソームを用いた細胞への取り込み実験において、
MEM(Minimum Essential Medium)ならびにDMEM(Dulbecco's Modified Eagle's Medium)での実績がございます。

なお、ExoSparklerシリーズは血清含有培地中での取込実験に最適化しているため、
無血清培地中で使用することはお勧めできません。

取扱条件

取扱条件
1.保存条件:冷蔵,遮光

製品分類一覧

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