02 酸化ストレス関連試薬

MitoPeDPP

MitoPeDPP

ミトコンドリア過酸化脂質検出試薬

  • 製品コード
    M466  MitoPeDPP
  • CAS番号
    -
  • 化学名
    3-[4-(Perylenylphenylphosphino)phenoxy]propyltriphenylphosphonium iodide
  • 分子式・分子量
    C53H41IOP2=882.74
容 量 本体価格
5 μg x 3 ¥18,600

性質

MitoPeDPPは、分子内にミトコンドリアに局在化するトリフェニルホスホニウム基を持つため、細胞膜を透過してミトコンドリアに集積する。ミトコンドリアに集積したMitoPeDPPは、膜中の脂溶性過酸化物によって特異的に酸化され蛍光を発する。酸化MitoPeDPPの励起および蛍光波長はそれぞれ452 nm、470 nmで、測定試料への光によるダメージや試料由来の自家蛍光の影響を軽減できることから、蛍光顕微鏡を用いた脂溶性過酸化物のイメージングが可能である。

特長
1) 細胞小器官であるミトコンドリア特異的に集積する
2) ミトコンドリア膜中の脂溶性過酸化物を検出可能
3) 励起波長488 nm、蛍光波長535 nmで測定できる

※本品は福岡大学理学部 塩路准教授らにより開発された製品です。

マニュアル

技術情報

検出原理

MitoPeDPPは生細胞膜を透過して分子内の正電荷の作用によりミトコンドリアに集積した後、ミトコンドリア膜内の過酸化物による酸化を受けて蛍光が増大する。

 

MitoPeDPPとミトコンドリア染色試薬MitoBrightとの共染色例

HeLa細胞中でのt-BHP (tert-Butylhydroperoxide)外部添加による過酸化物検出

                                                                    

  MitoPeDPP MitoBrightDeep Red 重ね合わせ

※フィルター(wavelength/band pass)
 MitoPeDPP:470/40(Ex)、525/50(Em)
 MitoBright Deep Red:600/50(Ex)、685/50(Em)

HeLa 細胞内のミトコンドリアにおいて、MitoPeDPP がt-BHP による酸化を受け蛍光発光することが確認された。また、ミトコンドリア染色試薬(MitoBright Deep Red:MT08)との共染色によりMitoPeDPPがミトコンドリアに集積することも確認された。

Rotenoneを用いた脂溶性過酸化物の検出例

HeLa細胞[μ-slide, 8 well (Ibidi社製)を使用]にMitoPeDPPを添加した後、Rotenone溶液を加え、蛍光顕微鏡を用いて観察した。Rotenone添加により細胞内に発生する脂溶性過酸化物を検出することが確認された。
写真:左) Rotenone添加直後, 中) Rotenone添加90分後, 右) Rotenone添加180分後
   上)蛍光画像, 下) 位相差画像

神経細胞を用いたMitoPeDPPの実験例

A. 蛍光顕微鏡のイメージング画像

NIE-115 細胞(マウス神経芽細胞腫)へのイオノマイシン添加により、細胞内へのCa2+ 流入を誘発し、ミトコンドリア膜内で生じた脂溶性過酸化物をMitoPeDPP による蛍光染色により観察した。結果、イオノマイシン添加により、コントロール細胞よりも強い蛍光を確認した。

B. 平均輝度比データ

コントロール細胞とイオノマイシン添加細胞の蛍光強度を数値化する為、平均輝度比により比較を行った。結果、イオノマイシン添加30 分後からイオノマイシンを添加した細胞において、蛍光輝度比の優位な上昇がみられた。
*データ提供(Free Radical Research, in press)
芝浦工業大学システム理工学部 福井浩二准教授、中村沙希  [参考文献 3) 参照]

MitoPeDPPの反応選択性

細胞内でミトコンドリアに集積したMitoPeDPP は脂溶性過酸化物により酸化を受けて蛍光を発した(A)。
一方、細胞内では他のROS、RNS との反応性は低いことが確認された(B)。
 A: HepG2 細胞中でMitoPeDPP を15 分インキュベート後、100 μmol/L t-BHPを添加
   更に15 分のインキュベート後、顕微鏡画像を取得
 B: HepG2 細胞中でMitoPeDPP を15 分インキュベート後、各種ROS、RNS 発生剤を添加
  H2O2、NO、ONOO- は各発生剤の濃度を100 μmol/L 使用
   O2-・はPMA により発生させ10 μmol/L の濃度で使用
 ※写真は位相差画像(左) と蛍光画像(右) を示す。
 ※フィルター(wavelength/band pass): 470/40 (Ex)、525/50 (Em)

参考文献

参考文献を表示する

1) K. Shioji K, Y. Oyama, K. Okuma and H. Nakagawa, "Synthesis and properties of fluorescence probe for detection of peroxides in mitochondria.", Bioorg Med Chem Lett., 2010, 20, (13), 3911.
2) S. Oka, J. Leon, K. Sakumi, T. Ide, D. Kang, F. M. LaFerla and Y. Nakabeppu, "Human mitochondrial transcriptional factor A breaks the mitochondria-mediated vicious cycle in Alzheimer’s disease", Scientific Reports ., 2016, DOI: 10.1038/srep37889 , .
3) S. Nakamura, A. Nakanishi, M. Takazawa, S. Okihiro, S. Urano and K. Fukui, "Ionomycin-induced calcium influx induces neurite degeneration in mouse neuroblastoma cells: Analysis of a time-lapse live cell imaging system", Free Radical Research., 2016, 50, (11), 1214.

取扱条件

規格
性状: 本品は、黄色~橙黄色結晶性粉末又は固体である。
純度(HPLC): 80.0% 以上
NMRスペクトル: 試験適合
取扱条件
1.保存方法:冷蔵,遮光, 2.窒素置換

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