ADP/ATP Ratio Assay Kit-Luminescence
ADP/ATP比測定キット
- 安定したADP/ATPの値が取得可能
- 調液後、保存可能
- 冷蔵保存(凍結融解不要)
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製品コードA552 ADP/ATP Ratio Assay Kit-Luminescence
容 量 | メーカー希望 小売価格 |
富士フイルム 和光純薬 |
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100 tests | ¥57,200 | 346-09911 |
<使用回数の目安> 96-well plate 1枚
アプリケーションデータ追加してます!
アポトーシス誘導におけるADP/ATP比の変動
老化誘導におけるADP/ATP比の変動
100 tests | ・ATP Enzyme Solution ・ATP Substrate ・Assay Buffer ・ADP Enzyme Solution ・ADP Substrate ・ADP Dilution Buffer |
20 ×l×1 ×1 11 ml×1 25 ×l×1 ×1 250 ×l×1 |
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性質
通常、細胞のATP産生が低下すると、分解物であるADPから再合成され、細胞内の ATP 濃度が保たれています。しかし、ATP産生の代謝が破綻するとADPからATPを再合成できなくなりますが、細胞内のATPはADPへと変換が進むため、ADP/ATP比率が上昇します。ADP/ATP比率の変化は、アポトーシスやオートファジー等の分野だけではなく、エネルギー代謝の分野においても測定されており、代謝活性の指標の一つとして用いられます。
本キットは、細胞内のADPとATPの比率を測定することができるキットです。まず、本キットでは細胞内ATPをホタル・ルシフェラーゼ発光法で検出します。
その後、酵素を用いて細胞内のADPをATPに変換し、同様の発光原理で検出することにより、細胞内のADP/ATP比率を測定することができます。
マニュアル
技術情報
既存品との比較
他社既存品との比較を下記表にまとめます。
本キットは、既存品に比べATPとADPの総量に依存せず、比率を安定的に測定することが可能です。
実験例:アポトーシス誘導した細胞のADP/ATP比測定
スタウロスポリン処理したJurkat細胞のADP/ATP比を本キットを使用しプレートリーダーにて測定しました。また、スタウロスウポリン処理によるアポトーシス誘導はAnnexin V-FITCとPI色素を用いて共焦点レーザー顕微鏡とフローサイトメーターにて検出しました。
その結果、スタウロスポリン誘導を行った細胞群は優位にADP/ATP比が上昇しており、同細胞のホスファチジルセリン(PS)の反転と細胞膜の欠損が優位に測定され、本キットを用いてアポトーシス誘導によるADP/ATP比の変動を観察することができました。
<ADP/ATP比測定結果>
<Annexin V、PI色素の測定結果>
実験例:細胞老化誘導した細胞のADP/ATP比測定
Doxorubicin (DOX)で処理を行い細胞老化を誘導したA549細胞と未処理のA549細胞のADP/ATP比を本キットを用いて測定しました。
その結果、DOX処理を行ったA549細胞は優位にADP/ATP比が上昇することが確認でき、本キットを用いて老化誘導によるADP/ATP比の変動を観察することができました。
<ADP/ATP比測定結果>
<実験操作>
1.A549細胞を10 cmディッシュに播種
2.200 nmol/l DOXを含むDMEM培地(FBS含有)に培地交換し、37℃にて2日間インキュベート
3.細胞を回収した後、回収した細胞を96 well-plateに播種し37℃で一晩培養
4.本キットのプロトコルに従い、ADP/ATP比を測定
よくある質問
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Q
1キットあたり測定可能なサンプル数を教えて下さい。
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A
サンプルの測定をn=3で行った場合、32サンプルの測定が可能です。96ウェルプレートのレイアウト例については、取扱説明書をご参照下さい。
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Q
測定用のプレートは白色以外のプレートを使用できますか?
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A
ブラックプレートや透明プレートを用いた場合、発光強度が下がります。また、透明プレートの場合はブランクが高くなります。よって、白色プレートを推奨致します。
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Q
working solutionは保存できますか?
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A
本キットには4種類のworking solutionがございます。ADP working solutionは保存できないため、用時調製して下さい。その他の3種類に関して、保存条件と保存可能期間は以下の通りです。
保存条件
保存期間
ATP working solution
冷凍(-20℃)
30日間
ADP Substrate working solution
冷蔵(0-5℃)
30日間
ADP Enzyme working solution
冷蔵(0-5℃)
30日間
ADP working solution
保存不可
保存不可
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Q
細胞数の最適化の方法を教えて下さい。
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A
段階希釈した細胞をプレートに播種し、目的実験と同様の条件で培養します。その後、本キットを用いて検量線(図1参照)を作成しその結果、直線性がある範囲であり、ADP/ATP 比率(図2参照)が一定となる細胞数範囲内で測定を行って下さい。下記の例の場合、細胞数範囲は2,000~4,000 cellsとなります。
取扱条件
保存条件: 冷蔵 , 取扱条件: 吸湿注意 |