Peroxidase Labeling Kit - NH2 (for 1mg)

抗体・タンパク質標識キット
- 大容量のサンプルをラベル化したい
- 簡単な操作で実験したい
- ELISAを組みたい
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製品コードLK51 Peroxidase Labeling Kit - NH2 (for 1mg)
容 量 | 本体価格 |
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1 sample | ¥32,800 |
サンプル量 | 1 mg |
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所要時間 | 3.5時間 |
標識部位 | -NH2 |
検出方法 | 顕微鏡・ウエスタンブロット・プレートリーダー |
基質 | TMB,DAB等 |
・高分子化合物(MW>50,000)および低分子化合物(MW<5,000)を標識できる。 ・NH2-Reactive Peroxidaseと混合するだけでPOD標識体を形成する。 ・Filtration tubeを用いた分離操作により高い回収率で標識体が得られる。 |
1 sample | ・NH2-Reactive Peroxidase ・Washing Buffer ・Reaction Buffer ・Storage Buffer ・Filtration Tube ・15 mL Tube (for counterbalance) |
1 tube 10 ml x1 1.2 ml x1 10 ml x1 1 tube 1 tube |
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性質
Peroxidase Labeling Kit -NH2は、アミノ基を有する分子にPeroxidase(POD)を標識するためのキットである。NH2-Reactive Peroxidaseは、その構造内に活性エステル基を有しているため、アミノ基を有する分子と混合するだけで安定な共有結合を形成する。
IgGのような分子量の大きい分子をサンプルに使用する場合、POD活性や標識反応を阻害するような低分子のアジ化ナトリウムなどは、付属のFiltration Tubeを用いた前処理によって除去されるため、透析やゲルろ過などの処理は不要である。また、低分子化合物を標識する場合、未反応の低分子化合物はFiltration Tubeを用いた精製操作により除去されるため、高純度のPOD標識体を得ることができる。
開発元 | Dojindo Molecular Technologies, Inc. |
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技術情報
特長
1) 1 mgのタンパク質を標識可能である。
2) 高分子化合物(MW>50,000)および低分子化合物(MW<5,000)を標識できる。
3)NH2-Reactive Peroxidaseと混合するだけでPOD標識体を形成する。
4) Filtration Tubeを用いた分離操作により高い回収率で標識体が得られる。
注意事項
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市販の抗体などでゼラチンやアルブミン等を安定化剤として含む場合、それらの成分を除いてからご使用ください。試料中の共存物質の影響については「よくある質問:サンプル溶液中の共存物は反応に影響しますか?」に詳細を記載しておりますのでご参照ください。なお、小社では抗体を簡便に精製できる下記のキットをご用意しております。 |
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冷蔵保存中もしくは室温に戻した際に、フィルトレーションチューブに水滴様の液粒が見られることがあります。これはメンブランの乾燥防止剤が液粒化したもので、製品の性能に問題はございません。 |
キット以外に必要なもの
・200 μl, 1 ml マイクロピペッター ・インキュベーター(37℃)
・遠心機(15 ml遠沈管用) ・2 ml容量以上のチューブ(標識体保存用)
反応原理
操作方法
参考文献
1) 広田次郎, 清水眞也, "キットを用いたモノクローナル抗体への迅速・簡便なペルオキシダーゼ標識法", 動物衛生研究所研究報告, 2005, 111, 37.
よくある質問
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Q
Labeling Kitで1次抗体を直接標識する利点を教えてください。
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A
はじめて抗体標識をされる方を対象としたプロトコルを作成しております。
カスタマーサポートの視点から直接標識法の利点や実施例等を記載しておりますので、ご参照下さい。下記リンクよりダウンロード可能です。
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Q
サンプル溶液中の共存物は反応に影響しますか?
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A
共存物の種類により影響することがあります。
溶液中にどのような物質が含まれるかを確認の上、状況に応じてラベル化に用いるサンプルの精製を行い、標識反応にご使用ください。<高分子:分子量1万以上>
影響する可能性があります。
BSAやゼラチンなどアミノ基をもつ化合物が含まれると、抗体への標識効率が低下します。また、高分子のためFiltration Tubeでも除くことができません。また、アミノ基を持たない化合物でも、高分子の不純物が多いとフィルターの目詰まりの原因になり、標識・精製操作に支障がでる可能性もあります。反応に使用する前に別途除去操作を行ってください。
*本製品に限らず他のLabeling kit に関しても同様の注意が必要です。抗体の精製について、小社抗体精製キット(下記)を用いたBSAとゼラチンの除去方法をご紹介いたします。
IgG Purification Kit – A IgG Purification Kit – G
【BSAの除去方法】
1)必要な試薬
IgG Purification Kit-A(もしくはG)(Code:AP01もしくはAP02)
市販の抗体 200µg
2)精製方法
IgG Purification Kit添付の取扱説明書に従って、精製を行う。
【ゼラチンの除去方法】
A, Bいずれかの方法で除去する。A.コラーゲナーゼ(Collagenase)によるゼラチン分解
図1 ゼラチン除去精製前後のSDS-PAGE
1: ゼラチン含有IgG溶液
2: 精製後のIgG溶液(1) 試薬
・コラーゲナーゼ(Sigma, #C7826) 3.5 CDU/ml 希釈溶液
・IgG Purification Kit-A(もしくはG) (Code: AP01もしくはAP02)
・市販の抗体 200 μg
(2)精製方法
・0.2% ゼラチンを含む200 μg/ml IgG溶液 1 mlに酵素処理用緩衝液 (100 mmol/l HEPES, pH7.4, 0.36 mmol/l CaCl2含有) 420 μlと酵素処理用緩衝液で調製した 3.5 CDU/ml コラーゲナーゼ希釈溶液 80 μlを加えて混合する。
・37℃、3時間インキュベートした後、IgG Purification Kit-A(もしくはG)を用いてIgGを単離する。
※IgG Purification Kitでは、抗体を固定化担体に保持させる際の抗体溶液量を一回当たり200 μlとしている。しかし、上記操作でコラーゲナーゼ処理した抗体溶液量は、約1.5 mlとなるため、IgGを担体に保持させる操作を8回(200 μl×7, 100 μl×1)に分けて行う。
※上記の方法で得られる抗体の回収率:45~50%
B. 300K 限外ろ過チューブを用いたゼラチン除去
図2 ゼラチン除去精製前後のSDS-PAGE
1: IgG
2: ゼラチン含有IgG溶液
3: 300K限外濾過のみのIgG溶液
4: 300K限外濾過+ IgG Purification Kit - Gで精製後のIgG溶液(1)試薬
・300K フィルトレーションチューブ(Pall社 ナノセップ遠心ろ過デバイス(製品コード:OD300C33)
・IgG Purification Kit-A(もしくはG) (Code: AP01もしくはAP02)
・市販の抗体 200 μg
(2)精製方法
・0.1% ゼラチンを含む200 μg/ml IgG溶液 1 mlを300K フィルトレーションチューブ 2本に分けて限外ろ過を行う(200 μl×2, 100 μl×1, 13,500 x g)。
・その後、回収溶液500 μlをIgG Purification Kit-A(もしくはG)を用いてIgGを単離する。
※回収溶液500 μlに対し、IgG Purification KitのWashing Buffer 50 μlを添加し、精製を行う。 ゲルへの吸着操作は5回繰り返す。
※上記の方法で得られる抗体の回収率:35~45%
取扱条件
1.保存方法:冷蔵, 2.吸湿注意 |