08 ラベル化剤

Peroxidase Labeling Kit - NH2

Peroxidase Labeling Kit - NH<sub>2</sub>

抗体・タンパク質標識キット

  • 初めてHRP標識をする
  • 簡単な操作で標識したい
  • ELISAを組みたい
  • 製品コード
    LK11  Peroxidase Labeling Kit - NH2
容 量 本体価格
3 samples ¥18,800
サンプル量 50-200 µg
所要時間 3時間
標識部位 -NH2
検出方法 顕微鏡・ウエスタンブロット・プレートリーダー
基質 TMB, DAB等

・高分子化合物(MW>50,000)および低分子化合物(MW<5,000)を標識できる。

・NH2-Reactive Peroxidaseと混合するだけでPOD標識体を形成する。

・Filtration tubeを用いた分離操作により高い回収率で標識体が得られる。

・付属の保存溶液でPOD標識体の保存ができる。

キット内容
3 samples ・NH2-Reactive Peroxidase
・Washing Buffer
・Reaction Buffer
・Storage Buffer
・Filtration Tube
3 tubes
4 ml x1
200 μl x1
4 ml x1
3 tubes

性質

 Peroxidase Labeling Kit -NH2は、アミノ基を有する分子にペルオキシダーゼ(POD)を標識するためのキットである。NH2-Reactive Peroxidaseは、その構造内に活性エステル基を有しているため、アミノ基を有する分子と混合するだけで安定な共有結合を形成する。
 IgGのようなタンパク質をサンプルに使用する場合、POD活性や標識反応を阻害するような低分子のアジ化ナトリウムやトリスなどは、付属のFiltration Tubeを用いた前処理によって除去されるため、透析やゲルろ過などの処理は不要である。また、低分子化合物を標識する場合、未反応の低分子化合物はFiltration Tubeを用いた精製操作により除去されるため、高純度のPOD標識体を得ることができる。
 本キットには標識に必要なすべての試薬と作製したPOD標識体を保存するための溶液が含まれている。

開発元 Dojindo Molecular Technologies, Inc.

技術情報

特徴

1) 約3時間以内にPOD標識体が調製できる。
2) 高分子化合物(MW>50,000)および低分子化合物(MW<5,000)を標識できる。
3)50~200 μgのタンパク質を標識可能である。
4) NH2-Reactive Peroxidaseと混合するだけでPOD標識体を形成する。
5) Filtration Tubeを用いた分離操作により高い回収率で標識体が得られる。
6) 付属の保存溶液でPOD標識体の保存ができる。

注意事項

市販の抗体などでゼラチンやアルブミン等を安定化剤として含む場合、それらの成分を除いてからご使用ください。試料中の共存物質の影響については「よくある質問:サンプル溶液中の共存物は反応に影響しますか?」に詳細を記載しておりますのでご参照ください。なお、小社では抗体を簡便に精製できる下記のキットをご用意しております。

 

IgG Purification Kit – A   IgG Purification Kit – G

NH2-Reactive Peroxidaseは、アルミラミジップに3本入っています。アルミラミジップを一旦開封した後は、未使用のNH2-Reactive Peroxidaseは、アルミラミジップに入れたまま、チャックをしっかりと閉め、-20℃で保存してください。NH2-Reactive Peroxidase以外は、0~5℃で保存してください。

冷蔵保存中もしくは室温に戻した際に、フィルトレーションチューブに水滴様の液粒が見られることがあります。これはメンブランの乾燥防止剤が液粒化したもので、製品の性能に問題はございません。

本キットには溶液の入ったマイクロチューブのコンポーネントが含まれています。チューブ内壁やキャップに溶液が付着していることがありますので、開封前に振り落としてご使用ください。

キット以外に必要なもの

・10 μl, 200 μl マイクロピペッター
・インキュベーター(37℃)
・遠心機(マイクロチューブ用)
・マイクロチューブ(標識体保存用)

反応原理

操作方法

実験例 Peroxidse標識抗体での検出例

抗Tom20抗体をPeroxidase標識後、 固定化、膜透過処理を行ったHeLa細胞に添加し免疫反応後、DAB[code: D006]添加によりミトコンドリアを染色した。

 標識済抗体の添加量:10µg/ml

実験例

Peroxidase Labeling Kit -NH2、Peroxidase Labeling Kit -SHおよび他社品Kitを用いて作製したHRP標識抗ビオチン抗体を用いたELISA


リン酸化チロシンBSAのウエスタンブロット (それぞれTMB発色)

参考文献

参考文献を表示する

1) 広田次郎, 清水眞也, "キットを用いたモノクローナル抗体への迅速・簡便なペルオキシダーゼ標識法", 動物衛生研究所研究報告, 2005111, 37.
2) A. Miyagawa-Yamaguchi, N. Kotani, and K. Honke, "Expressed Glycosylphosphatidylinositol-Anchored Horseradish Peroxidase Identifies Co-Clustering Molecules in Individual Lipid Raft Domains"PLoS ONE., 2014, 9, (3), e93054.
3) J. Zhang, D. Klufas, K. Manalo, K. Adjepong, J.O. Davidson, G. Wassink, L. Bennet, A.J. Gunn, E.G. Stopa, K. Liu, M. Nishibori, and B.S. Stonestreet, "HMGB1 Translocation After Ischemia in the Ovine Fetal Brain"J. Neuropathol. Exp. Neurol.., 2016, 75, (6), 527.
4) M. Okumura, T. Ozawa, H. Hamana, Y. Norimatsu, R. Tsuda, E. Kobayashi, K. Shinoda, H. Taki, K. Tobe, J. Imura, E. Sugiyama, H. Kishi, and A. Muraguchi, "Autoantibodies reactive to PEP08 are clinically related with morbidity and severity of interstitial lung disease in connective tissue diseases"Eur. J. Immunol.., 2018, 48, (10), 1717.
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6) S. Takatsuka, T. Inukai, S. Kawakubo, T. Umeyama, M. Abe, K. Ueno, Y. Hoshino, Y. Kinjo, Y. Miyazaki, and S. Yamagoe, "Identification of a Novel Variant Form of Aspergillus fumigatus CalC and Generation of Anti-CalC Monoclonal Antibodies"Med Mycol J., 2019, 60, (1), 11.
7) T. Sasaki, K. Liu,T. Agari, T. Yasuhara, J. Morimoto, M. Okazaki, H. Takeuchi, A. Toyoshima, S. Sasada, A. Shinko, A. Kondo, M. Kameda, I. Miyazaki, M. Asanuma, CV. Borlongan, M. Nishibori, and I. Date, "Anti-high mobility group box 1 antibody exerts neuroprotection in a rat model of Parkinson's disease"Exp. Neurol.., 2016, 275, 220.
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15) H. Takashima, Y. Koga, R. Tsumura, M. Yasunaga, M. Tsuchiya, T. Inoue, E. Negishi, M. Harada, S. Yoshida and Y. Matsumura, "Reinforcement of antitumor effect of micelles containing anticancer drugs by binding of an anti-tissue factor antibody without direct cytocidal effects.', J Control Release, 2020, 35, (5), e2866.

16) H. Takashima, Y. Koga, R. Tsumura, M. Yasunaga, M. Tsuchiya, T. Inoue, E. Negishi, M. Harada, S. Yoshida and Y. Matsumura, "Reinforcement of antitumor effect of micelles containing anticancer drugs by binding of an anti-tissue factor antibody without direct cytocidal effects.', J Control Release, 2020, 35, (5), e2866.

17) H. Takashima, Y. Koga, R. Tsumura, M. Yasunaga, M. Tsuchiya, T. Inoue, E. Negishi, M. Harada, S. Yoshida and Y. Matsumura, "Reinforcement of antitumor effect of micelles containing anticancer drugs by binding of an anti-tissue factor antibody without direct cytocidal effects.', J Control Release, 2020, 35, (5), e2866.

よくある質問

Q

Labeling Kitで1次抗体を直接標識する利点を教えてください。

A

はじめて抗体標識をされる方を対象としたプロトコルを作成しております。
カスタマーサポートの視点から直接標識法の利点や実施例等を記載しておりますので、ご参照下さい。
下記リンクよりダウンロード可能です。
「はじめての抗体標識プロトコル ~カスタマーサポートの視点から~」

Q

サンプル溶液中の共存物は反応に影響しますか?

A

共存物の種類により影響することがあります。
溶液中にどのような物質が含まれるかを確認の上、状況に応じてラベル化に用いるサンプルの精製を行い、標識反応にご使用ください。

<高分子:分子量1万以上>
影響する可能性があります。
BSAやゼラチンなどアミノ基をもつ化合物が含まれると、抗体への標識効率が低下します。また、高分子のためFiltration Tubeでも除くことができません。また、アミノ基を持たない化合物でも、高分子の不純物が多いとフィルターの目詰まりの原因になり、標識・精製操作に支障がでる可能性もあります。反応に使用する前に別途除去操作を行ってください。
*本製品に限らず他のLabeling kit に関しても同様の注意が必要です。

抗体の精製について、小社抗体精製キット(下記)を用いたBSAとゼラチンの除去方法をご紹介いたします。

IgG Purification Kit – A   IgG Purification Kit – G

 

【BSAの除去方法】

1)必要な試薬

IgG Purification Kit-A(もしくはG)(Code:AP01もしくはAP02)

市販の抗体 200µg

2)精製方法

IgG Purification Kit添付の取扱説明書に従って、精製を行う。

 

【ゼラチンの除去方法】
A, Bいずれかの方法で除去する。

A.コラーゲナーゼ(Collagenase)によるゼラチン分解

図1 ゼラチン除去精製前後のSDS-PAGE
1: ゼラチン含有IgG溶液
2: 精製後のIgG溶液

(1) 試薬
・コラーゲナーゼ(Sigma, #C7826) 3.5 CDU/ml 希釈溶液
・IgG Purification Kit-A(もしくはG) (Code: AP01もしくはAP02)
・市販の抗体 200 μg
(2)精製方法
・0.2% ゼラチンを含む200 μg/ml IgG溶液 1 mlに酵素処理用緩衝液 (100 mmol/l HEPES, pH7.4, 0.36 mmol/l CaCl2含有) 420 μlと酵素処理用緩衝液で調製した 3.5 CDU/ml コラーゲナーゼ希釈溶液 80 μlを加えて混合する。
・37℃、3時間インキュベートした後、IgG Purification Kit-A(もしくはG)を用いてIgGを単離する。
※IgG Purification Kitでは、抗体を固定化担体に保持させる際の抗体溶液量を一回当たり200 μlとしている。しかし、上記操作でコラーゲナーゼ処理した抗体溶液量は、約1.5 mlとなるため、IgGを担体に保持させる操作を8回(200 μl×7, 100 μl×1)に分けて行う。
※上記の方法で得られる抗体の回収率:45~50%
 

B. 300K 限外ろ過チューブを用いたゼラチン除去

図2 ゼラチン除去精製前後のSDS-PAGE
1: IgG
2: ゼラチン含有IgG溶液
3: 300K限外濾過のみのIgG溶液
4: 300K限外濾過+ IgG Purification Kit - Gで精製後のIgG溶液

(1)試薬
・300K フィルトレーションチューブ(Pall社 ナノセップ遠心ろ過デバイス(製品コード:OD300C33)
・IgG Purification Kit-A(もしくはG) (Code: AP01もしくはAP02)
・市販の抗体 200 μg
(2)精製方法
・0.1% ゼラチンを含む200 μg/ml IgG溶液 1 mlを300K フィルトレーションチューブ 2本に分けて限外ろ過を行う(200 μl×2, 100 μl×1, 13,500 x g)。
・その後、回収溶液500 μlをIgG Purification Kit-A(もしくはG)を用いてIgGを単離する。
※回収溶液500 μlに対し、IgG Purification KitのWashing Buffer 50 μlを添加し、精製を行う。 ゲルへの吸着操作は5回繰り返す。
※上記の方法で得られる抗体の回収率:35~45%

 

Q

使用できるIgGの量が少量しかありませんが標識できますか?

A

本キットでは、標識に必要なIgGの量は50~200 μgとしています。
この範囲であれば性能に大きな違いはありません。

10 μgのIgGでも標識可能ですが、バックグランドの上昇などの問題が生じる可能性があります。

Q

サンプルは溶液になっていても問題ないでしょうか?

A

問題ありません。

但し、添付のFilitration tubeの容量に制限がありますので、サンプル溶液の容量は100 μl以下である必要があります。
また、サンプルの濃度が0.5 mg/mL以下(50 μg/100 μL以下)である場合は、Filitration tubeを用いてサンプル量が50~200 μgとなるようにして下さい。
溶液をFilitration tubeにいれて遠心して溶液を除く操作を行って下さい。(必要であれば繰り返す。)フィルター上に残っているサンプルの量が50~200 μgとなればよいので、改めて溶解させる必要はありません。

*注:低分子の阻害物質は最初の段階で除かれますが、高分子(分子量1万以上)の阻害物質(例;BSA、ゼラチン)は除くことが出来ません。使用前に別途除去してください。

Q

低分子のタンパク質(分子量50,000以下)に標識する場合の方法を教えて下さい。

A

キット付属のフィルトレーションチューブは分画分子量30Kの限外濾過フィルターのため、余裕をもって50,000以上のタンパク質のご使用を推奨しております。

分子量50,000以下のタンパク質を標識される場合は、下記のような分画分子量の小さい限外濾過フィルターに変更して頂くことで、低分子のタンパク質でもラベル化可能でございます。

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PALL社 ナノセップ  3K 製品No.OD003C33
PALL社 ナノセップ 10K 製品No.OD010C33 
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キット同梱のフィルターを用いた場合に比べ遠心に時間を要することがございますので遠心時間はご検討下さい。

Q

どのようなものが標識できますか?

A

分子量が「5,000以下」もしくは「50,000以上」で反応性のアミノ基(NH2)を有している
化合物(抗体、蛋白質など)であれば標識できます。

分子量が「5,000以下」、「50,000以上」で操作方法が若干異なりますので、製品に添付の説明書をご覧いただき標識反応を行ってください。

Q

IgG 1分子に対して、どれくらいのPeroxidaseが標識されますか?

A

IgG 1分子に対して平均1~3分子のPeroxidaseが標識されます。

取扱条件

取扱条件
1.保存方法:冷蔵, 2.吸湿注意
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