DNA Damage Detection Kit - γH2AX - Deep Red

DNAダメージ検出抗体
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製品コードG267 DNA Damage Detection Kit - γH2AX - Deep Red
容 量 | メーカー希望 小売価格 |
富士フイルム 和光純薬 |
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1 set | ¥40,300 | 347-09441 |
1 set | ・Anti γH2AX antibody ・Secondary antibody - Deep Red ・Blocking Solution |
×1 ×1 22 ml×1 |
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性 質
本製品は、DNA ダメージの指標であるγH2AX を二次抗体法で簡便に検出するキットです。初めての方も使い易いよう、検出に必要な試薬をセットにしており、γH2AX を指標とした論文報告や実験例をご紹介します。
マニュアル
技術情報
DNAダメージの検出原理
DNA ダメージにより二重鎖切断が生じると、ヒストンタンパク質の一種であるH2AX が速やか、かつ広範囲にわたってリン酸化されます。リン酸化H2AX(γH2AX) は、DNA ダメージの鋭敏なマーカーであることから、化学物質や活性酸素、紫外線や放射線などの遺伝毒性及び発がん性評価への応用が期待されています。また、γH2AX の検出は近年では細胞老化を評価する指標としても知られています。
本製品はモノクローナル抗体研究所製の抗γH2AX 抗体を使用しています。
キットの特徴
<必要な試薬がセットに>
オールインワンなので、すぐに評価できます。
*多重染色や組織染色の際は、よくある問合せ「多重染色時の注意点」「組織染色時の注意点」を予めご確認ください。
<簡便な操作>
細胞の固定化と膜透過処理後、キットに同梱している試薬の添加と洗浄操作だけで染色できます。
<3色のラインナップ>
細胞の固定化と膜透過処理後、キットに同梱している試薬の添加と洗浄操作だけで染色できます。
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細胞老化の検出例
細胞老化を評価する際は、複数の老化マーカーを指標に解析する必要があります。
概要 | 指標 | 論文 |
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オートファジー欠損した衛生細胞で細胞老化が認められ、逆にオートファジー誘導剤の添加で細胞老化は抑えられた。 | γH2AX、SA-β-gal、p16、p21 | Laura Garcia-Prat, et. al., Nature, 2016, 529, 37. |
二型糖尿病モデルにて、老化マーカーの活性亢進とDNA損傷レベルの増加を確認した。 | γH2AX、SA-β-gal、p21 | Milad S. Bitar, et. al., Am J Physiol Endocrinol Metab, 2013, 305(8), E951. |
特定のタンパク質(BRE)を欠損させたマウス線維芽細胞においては、特に細胞老化の亢進が見られた。 | γH2AX、SA-β–gal | W. Shi, M. K. Tang, Y. Yao, C. Tang, Y. L. Chui and K. K. Lee Sci Rep. , 2016, 6, 23506. |
クロマチン構造変異複合体の一つであるSMARCD1の減少を促すパルミチン酸を処理したHepG2細胞において、各老化マーカーの活性が亢進した。 | γH2AXγH2AXSA-β-gal、p16、p21 | I. Chisato, et. al., NPJ Aging Mech Dis., 2017, 3, 11. |
DNA修復に関わるErcc1遺伝子欠損マウスにおいては、自発なDNA損傷だけでROSレベルの上昇と老化誘導が確認された。 | γH2AX、SA-β-gal、p16 | R. R. Andria, et. Al., Redox Biology, 2018, 17, 259. |
<他マーカーと組合せた細胞の評価例>
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<染色条件>
継代数の異なるWI-38 細胞を固定化後、Cellular Senescence Detection Kit - SPiDER-βGal にて染色。
0.1 % Triton-X/PBS を用い膜透過処理後、本キットにてγH2AX を染色。
<検出条件>
H2AX(Deep Red):Ex. 590-650 nm / Em. 663-738 nm
SA-β-gal :Ex. 533-557 nm / Em. 570-640 nm
DAPI :Ex. 340-380 nm / Em. 435-485 nm
よくある質問
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Q
Anti γH2AX antibody staining solution及びSecondary antibody staining solutionは保存できますか?
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A
保存はできません。その日のうちにご使用ください。
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Q
抗体をキット付属のBlocking Solution以外の溶液で希釈してもいいですか?
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A
キット付属のBlocking Solutionでの希釈をお勧めします。
他の溶液で希釈をするとバックグラウンドが上昇する可能性があります。
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Q
多重染色時の注意点はありますか?
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A
本キットではマウス由来の一次抗体を使用しているため、他抗原を同時染色する場合にはマウス由来以外の一次抗体を選択ください。
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Q
組織染色時の注意点はありますか
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A
組織染色の際、マウス組織は使用できませんのでご注意ください。
マウス組織を染色すると、抗マウス抗体(蛍光標識二次抗体)がマウス組織中のIgGへ非特異吸着を起こし、バックグラウンドが上昇します。<キットに含まれる抗体情報>
由来 交差性 一次抗体 マウス ヒト、マウス 蛍光標識二次抗体 ヤギ マウスIgG
取扱条件
保存条件: 冷蔵 , 取扱条件: 吸湿注意 |