細胞内銅(Ⅰ)イオン検出蛍光色素
CuprosGreen
- 銅(Ⅰ)イオンに対する高い金属選択性
- 蛍光顕微鏡と蛍光プレートリーダーで検出可能
- 生細胞での銅(Ⅰ)イオンのライブセルイメージングが可能
銅は、生体内に微量しか存在しないにもかかわらず、呼吸・代謝といった生命現象を司る酵素の活性中心として機能する遷移金属として知られて、ヘモグロビン合成のための鉄の運搬を補助することで鉄代謝を活発にしたり、SOD1と結合することで活性酸素の除去を行います。このように、銅は我々の生命維持に重要な役割を果たしています。また、近年の細胞死に関する研究においても注目されています。新しい経路の細胞死として、鉄(Ⅱ)イオンが起点となるFerroptosisが知られていますが、FerroptosisやApoptosisとは異なった経路の銅(Ⅰ)イオンが起点となる新しい細胞死(Cuproptosis)も発見されています1)。CuprosGreenは細胞内の銅(Ⅰ)イオンと選択的に反応して蛍光を発する蛍光プローブです。細胞膜透過性を有しているため、銅(Ⅰ)イオンのライブセルイメージングが可能です。
<原理>
本製品は、細胞膜透過性を有していることから、生細胞に添加するだけで細胞内に取り込まれます。細胞内に取り込まれた後、銅(Ⅰ)イオンと選択的に不可逆反応し、蛍光を発します。

<銅(Ⅰ)イオンとの高い金属選択性>
CuprosGreenは銅(Ⅰ)イオンに対する高い選択性を持つことが分かりました。

<実験例:HeLa細胞内の銅(Ⅰ)の検出>
HeLa細胞に25–200μmol/l濃度のCuCl2を培地中に添加することで銅を取り込ませ、CuprosGreenで検出しました。その結果、添加した銅の濃度依存的な蛍光強度変化をライブセルイメージングすることができました。また蛍光プレートリーダーでも検出できました。


