リソソーム染色試薬 Deep Red
LysoPrime Deep Red - High Specificity and pH Resistance
- リソソームへの特異性が高い
- リソソームの pH 変化の影響を受けにくい
- 長期滞留性
リソソームは不要な物質を分解することで生体内恒常性の維持に寄与しています。リソソームの機能不全は神経変性疾患等の発症・進展に深く関与していることから、リソソームを詳細に解析することが病態の解明や治療薬の開発に有用であると考えられています。リソソームの生細胞解析では低分子蛍光色素を用いたライブイメージングが汎用されてきましたが、特異性や pH 変化による染色能の低下が課題として挙げられてきました。本製品はこれらの課題を解決した製品で、633 nm 励起できる蛍光色素で、多重染色も可能です。
<原理>
既存のリソソーム試薬は、リソソームの正確な局在を観察する際に課題がありました。LysoPrime Deep Red は高いリソソーム指向性を持ち、リソソームの pH 変動に影響されず蛍光強度を維持するため、正確なリソソームの位置や量を観察することができます。
<リソソームへの高い特異性>
LysoPrime Deep Red と既存色素とのリソソーム局在性をリソソームマーカータンパク 質 LAMP1 発現 HeLa 細胞を用いて比較しました。既存色素による染色ではリソソーム以外にも分散してバックグラウンドが高くなったのに対し、小社の LysoPrime Deep Red は既存色素より、バックグラウンド蛍光が抑えられました。
<リソソームの pH 変化の影響を受けにくい>
LysoPrime Deep Red と既存色素は酸性状態にあるリソソームに集積する性質を有しますが、リソソーム酸性化阻害剤である Bafilomycin A1(Baf. A1)で処理すると、既存色素はリソソームから遊離するため蛍光シグナルが著しく低下します。その一方で、小社の LysoPrime Deep Red はリソソームに保持されやすい構造を有するため蛍光シグナルの低下が抑えられました。
<長期滞留性>
LysoPrime Deep Red と既存色素のリソソーム滞留性をHeLa細胞を用いて比較しました。既存色素による染色では染色後 24 時間後には蛍光が低下したのに対し、小社の LysoPrime DeepRed は既存色素より蛍光輝度は維持され、滞留性が高い結果が得られました。