脂肪酸取り込み検出キット
Fatty Acid Uptake Assay Kit
- 簡便な操作性
- 蛍光イメージング、プレートリーダー、フローサイトメーターでの高感度測定が可能
- 細胞の脂肪酸代謝の解析にも利用可能
脂肪酸は、生体がエネルギーを得るために重要な物質です。脂肪酸取り込み能は肥満や糖尿病などの疾患に関わるだけでなく、がん細胞における代謝指標の 1 つでもあります。細胞増殖が活発ながん細胞は多くの脂質を必要とするため、細胞内における脂肪酸合成や細胞外からの脂肪酸取り込みが活発に行われています。そのため、がん細胞の脂肪酸代謝経路をターゲットとした多くの薬剤が開発されています。
本キットに含まれる Fatty acid analog は脂肪酸トランスポーターを介して細胞内に取り込まれるため、蛍光顕微鏡やフローサイトメーター、プレートリーダーなどの蛍光測定法により、細胞の脂肪酸取り込み能力を測定することが可能です。
また、細胞内に取り込まれなかった Fatty acid analog の蛍光を消去する試薬も組み込まれているため、細胞の洗浄操作を行うことが難しい場合でも、簡便に測定することができます。
<測定原理>
<簡便な操作性>
Fatty acid analog は脂肪酸トランスポーターを介して細胞内に取り込まれます。細胞内に取り込まれなかった色素は、洗浄操作による除去あるいは、Quenching Buffer を添加することで蛍光を消去します。
<蛍光イメージングなどを用いた高感度測定が可能>
HepG2 細胞を用いてFATP2阻害剤(CB-2)による脂肪酸取り込み能の変化を測定しました。蛍光イメージング、プレートリーダー測定、フローサイトメーター測定において、CB-2 処理により HepG2 細胞の脂肪酸取り込み能の低下を高感度に測定できることを確認しました。
<細胞の脂肪酸代謝の解析にも利用可能>
Fatty acid analog の細胞内局在を観察することで、細胞内の脂肪酸代謝を見分けることが可能です。細胞が栄養豊富な状態にあるときは脂肪滴に蓄積し、栄養飢餓の状態にあるとミトコンドリアに集積します。