Q. チオール解析の原理を教えてください。
A.
タンパク質チオール(SH 基)を高分子マレイミド試薬でラベル化後、ゲル電気泳動によって分離します。タンパク質 SH 基の数に応じて分子量が大きくなるため、SH 基数が多いほど高分子領域に異なるバンドとして検出することができます。また Protein Redox State Monitoring Kit Plus と PEG-PCMal は、電気泳動後のゲルに UV 照射し、リンカー部位を切断することで、ウェスタンブロットにおけるタンパク質の検出効率を飛躍的に向上できます。
Q. 操作手順を教えてください。
A.
前処理したサンプルに、ラベル化剤を加え反応させます。ゲル電気泳動後、ゲルに UV を照射しリンカーを切断、メンブランに転写後、抗体を用いてタンパク質を検出します。※詳細は取扱説明書をご参照ください。
Q. 実績のあるサンプルを教えてください。
A.
SB11、SB12:動物細胞(HeLa、HL60、K562 細胞)、精製タンパク質
SB20:動物細胞、動物組織、植物サンプル
Q. 免疫沈降したタンパク質も使用できますか?
A.
使用できます。 しかしながら、免疫沈降後タンパク質を回収する際にタンパク変性等を行うと、SH 基数が変化する可能性がございます。
Q. ポリサルファ化(-SSnSH)したタンパク質を区別して検出できますか?
A.
本キット類を用いてポリサルファ化したタンパク質を区別して検出した実績はございません。現在、ポリサルファ化タンパク質を検出するための試薬を開発中です。
※ご興味のある方は info@dojindo.co.jp までご連絡ください。
Q. キット以外に必要な試薬を教えてください。
A.
電気泳動関連試薬[ゲル、Loading Buffer、タンパク染色試薬(CBB 等)]、ウエスタンブロット関連試薬類[PVDF 膜など]※細胞サンプルの前処理には別途アセトン、TCA(トリクロロ酢酸)、エタノールが必要です。
Q. 光切断に使用実績のある装置を教えてください。
A.
トランスイルミネーター
(メーカー: UVP、型番: NTM-15、切断条件:302 nm 15 W で 10 分)
ハンディ UV ランプ
(メーカー: アズワン、型番: SLUV-4、切断条件:365 nm 4 W で 30 分)