07 膜タンパク質可溶化剤

Trehalose C10

Trehalose C10

膜タンパク質可溶化剤

  • 製品コード
    T460  Trehalose C10
  • CAS番号
    924885-56-3
  • 化学名
    α-D-Glucopyranosyl-α-D-glucopyranoside monodecanoate
  • 分子式・分子量
    C22H40O12=496.55
容 量 メーカー希望
小売価格
富士フイルム
和光純薬
500 mg ¥- 販売を終了いたしました

性質

非イオン性界面活性剤:cmc=3.0 mmol/L
Trehalose C10は、親水基がトレハロース、親油基がデカン酸エステルで構成される、新しいタイプの非イオン性界面活性剤である。
トレハロースは、グルコース2分子が、α,α-1,1で結合した非還元性の糖であり、天然に存在する。トレハロースを添加することにより、タンパク質や脂質の変性を抑制することから、食品・菓子原料に幅広く利用されている。それはトレハロースが細胞中で水に代わる働きを有し、細胞から水が失われた場合でもそのダメージを抑制するためである。
このように、他の糖にはない性質をもつトレハロースを基本骨格としたトレハロース型デタージェントは、特異な性質を有することが期待される。また、本製品は純度(GC)が95 %以上、260  nm付近の吸光度が0.1以下と高純度である。

技術情報

実験例

トレハロース型デタージェントを用いて膜タンパク質の結晶化を行うことが可能です。
実験例を2例ご紹介しております。
http://www.dojindo.co.jp/whatsnewsj/newpro/trehalose_detergents.html

・Trehalose C8を用いたウシ心筋チトクロム酸化酵素 の結晶化(分解能1.55Å)
・Trehalose C12を用いた12回膜貫通型膜タンパク質の可溶化及び結晶化

溶解例

100 mg/10 mL(水)

参考文献

参考文献を表示する

1) N. Hasegawa, H. Jonotsuka, K. Miki and K. Takeda, "X-ray structure analysis of bacteriorhodopsin at 1.3 A resolution", Scientific Reports., 2018, 8, 13123, DOI:10.1038/s41598-018-31370-0. (膜タンパク質: purple membraneの結晶化, trehalose C16).

よくある質問

Q

cmcと可溶化

A

 界面活性剤はcmc以上の濃度でないとミセルを形成しません。

 その濃度以上でないとタンパク質の可溶化も出来ません。
タンパク質を可溶化する場合、最終濃度がcmc以上となるように調製する必要があります。

 一方、タンパク質を可溶化した溶液からこの界面活性剤を除去するときにもcmcは重要となります。
透析を例として説明します。ミセルは界面活性剤の集合体ですが、ミセルを形成することで
一つの大きな分子として振る舞います。
 ミセルを形成している場合、ミセルは透析膜を通過出来ません。
よって、cmcが比較的大きい分子ほど、モノマーの状態の比率が高くなる傾向がありますので、
透析により簡単に除去できます。
 cmc以下に希釈すれば透析はさらに容易になるため、cmcが高いほど低い希釈率で透析ができます。

下記に同仁販売製品一覧およびcmc値を示します。ご参照ください。
http://www.dojindo.co.jp/download/det/det1.pdf

Q

溶液状態で保存はできますか?

A

pH7の緩衝液(100 mmol/L HEPES)中に1%濃度で溶解後、4℃で保存した場合、2ヶ月間は安定であることを確認しております。

取扱条件

規格
性状: 本品は、白色粉末で吸湿性が強い。 水、アルコール等に溶ける。
純度(GC): 95.0 %以上
水溶状: 試験適合 0.100 以下(260 nm)
取扱条件
保存条件: 冷蔵 , 取扱条件: 吸湿注意
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