Ab-10 Rapid Fluorescein Labeling Kit
抗体標識キット
- 初めて蛍光標識をする
- 少量で試してみたい
- 簡単な操作で短時間で実験したい
- 抗原認識部位を妨害しない低分子で標識したい
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製品コードLK32 Ab-10 Rapid Fluorescein Labeling Kit
容 量 | メーカー希望 小売価格 |
富士フイルム 和光純薬 |
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3 samples | ¥29,200 | 343-91851 |
サンプル量 | 10 µg (lgG) |
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所要時間 | 30分以内 |
標識部位 | -NH2 |
検出方法 | 顕微鏡・FCM |
蛍光特性 | [Ex:500, Em:525] |
3 samples | ・Reactive Fluorescein ・Reaction Buffer ・Stop Solution |
x 3 100 μl x 1 100 μl x 1 |
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性質
Ab-10 Rapid Fluorescein Labeling Kitは、10 μgの抗体にフルオレセインを30分以内に標識するためのキットです。Reactive Fluoresceinは、活性エステル基を導入したフルオレセインであり、抗体と混合するだけで安定な共有結合を形成します。本キットには標識に必要なすべての試薬が含まれています。
開発元 | Dojindo Molecular Technologies, Inc. |
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マニュアル
技術情報
特長
1) 少量の抗体 (10 μg) でフルオレセイン標識抗体を調製できる。
2) 抗体と混ぜるだけで標識できる。
3) 30分以内に標識できる。
30分間標識プロトコル
お手持ちの抗体(IgG)を標識剤の入ったチューブに添加し、10分間の反応と反応停止操作により簡便に標識抗体を得ることができます。
Step 1. 10 μgの抗体およびReaction Buffer を標識試薬の入ったチューブに添加
Step 2. 10 分の標識反応により、抗体中のアミノ基に蛍光色素または酵素を標識
Step 3. Stop Solution 添加後、10 分間のインキュベーションで反応を停止
少量IgG(10 μg)のアミノ基へ標識
汎用フィルターを使用可能
クリアな多重染色像の取得
直接法なので多重染色時の抗体種選択の必要性がありません。
また2次抗体法と比較して免疫染色時の操作もシンプルになります。
○アクチン及びミトコンドリアの多重染色
細胞: HeLa細胞
ミトコンドリア(緑): Fluorescein 標識抗体
アクチン(黄): HiLyte FluorTM 555 標識抗体
核(青): DAPI
実験例:HL60細胞でのCD44検出例
抗CD44抗体(10 μg)をAb-10 Rapid Fluorescein Labeling Kitを用いてFluorescein標識後HL60細胞を免疫染色した。
<フィルター>
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Fluorescein標識抗CD44抗体を用いたHL60細胞のフローサイトメトリーによる検出例 |
実験例 市販標識Kitとの比較
Ab-10 Rapid Fluorescein Labeling Kitと同じタイプの標識Kitで標識した抗体の性能を比較しました。
他社品と比較してAb-10 Rapid Fluorescein Labeling Kitで標識した抗体は、明瞭に観察できました。
さらに、二次抗体法と同等の観察像が得られました。
HeLa細胞を固定化、膜透過処理後、 Fluorescein標識した抗Tom20抗体にてHeLa細胞を染色し、共焦点蛍光顕微鏡にて観察した。
Ex 488nm/Em 500-550nm
参考文献
1) K. Miyazaki, J. Oyanagi, D. Hoshino, S. Togo, H. Kumagai and Y. Miyagi, Cancer cell migration on elongate protrusions of fibroblasts in collagen matrix.', Sci Rep., 2019, 9, (1), 292.
よくある質問
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Q
抗体溶液中に含まれる添加剤は標識反応に影響しますか?
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A
抗体溶液中の添加剤によっては影響を受ける場合がございますので、ご使用前に必ず取り扱い説明書中の注意事項をご確認ください。
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Q
標識にはどのようなサンプルが使用できますか?
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A
10 μgのIgG抗体をご使用頂けます。
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Q
使用可能な抗体のクラスには、どのようなものがありますか?
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A
本製品はIgG抗体へ標識するよう最適化しています。IgG以外のクラス(IgMやIgA等)では標識実績はございません。
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Q
直接標識することで免疫染色に影響がみられた抗体種はありますか?
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A
抗体の種類によっては直接標識法(1次抗体法)により抗原認識能を失うことがあります。抗原認識部位またはその近傍にアミノ基が存在した場合に、その部分に標識体が結合することで抗原認識能が低下することが考えられます。
弊社で確認した抗体のうち、直接標識することで免疫染色に問題が生じた抗体をご案内いたします。抗体名 由来 クローナリティ Anti-VDAC1 antibody Rabbit ポリクローナル Anti-EEA1 antibody Rabbit ポリクローナル Anti-α-actin antibody Mouse モノクローナル Anti-LAMP 1 antibody Mouse モノクローナル Anti-Calnexin Antibody Rabbit ポリクローナル
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Q
非特異な染色やバックグラウンドが見られます。どうしたらいいですか?
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A
抗体によっては、非特異な染色やバックグラウンドが見られることがあり、Stop solutionの添加量を増やすことで改善する場合があります。Stop solutionの添加量は上限30μlを目安にご検討ください。改善されない場合は、直接標識法(1次抗体法)により抗抗原認識能が低下した可能性が考えられます。「直接標識することで免疫染色に影響がみられた抗体種はありますか?」をご参照ください。
取扱条件
保存条件: 冷蔵 , 取扱条件: 吸湿注意 |