04 細胞内蛍光プローブ

Fura 2

Fura 2

細胞内カルシウムイオン測定試薬

  • 製品コード
    F014  Fura 2
  • CAS番号
    96314-98-6
  • 化学名
    1-[6-Amino-2-(5-carboxy-2-oxazolyl)-5-benzofuranyloxy]-2-(2-amino-5-methylphenoxy)ethane-N,N,N',N'-tetraacetic acid, pentapotassium salt
  • 分子式・分子量
    C29H22K5N3O14=831.99
容 量 本体価格 富士フイルム
和光純薬
1 mg ¥27,400 347-05421

性質

Fura 2は R. Y. Tsienらにより開発され、Quin 2よりもやや解離定数が大きく(Kd=224 nmol/L)、1 μmol/L付近までの Ca2+濃度を計測できる。また、吸収も大きく蛍光の量子収率も高いので30 μmol/L Quin 2に相当する蛍光強度を僅か1 μmol/LのFura 2で達成できるため、細胞内に入る蛍光色素の量をQuin 2の場合の1/30に減らすことができる。もう一つの大きな特長は Ca2+結合により励起波長のピークが顕著にブルーシフト(362 nm→335 nm)することで、335 nm付近で励起した場合にはCa2+濃度の上昇に伴い蛍光強度が増大するのに対し、370~380 nm付近で励起した時は逆に蛍光強度が減少する。したがって、適当な二波長を選択して励起し、その時の蛍光強度の比をとるとそれが色素の濃度、光源の強度、細胞の大きさ等に関係なくCa2+濃度と対応づけられる。
 励起波長を自動的に切り替えて蛍光強度を測定し、演算処理まで行うCa2+測定の専用装置も市販されている。使用時の光退色などについての注意は文献10)が参考になる。細胞膜透過性のタイプとしては、Fura 2-AM(Code:F015)Fura 2-AM solution(Code:F016)Fura 2-AM special packaging(Code:F025)がある。

操作方法は、プロトコル「抗体に標識したい(架橋剤)」をご覧下さい。

マニュアル

はじめての抗体標識プロトコル

死細胞数を測りたい(吸光測定)

Cytotoxicity LDH Assay Kit-WST を用いた細胞毒性試験の例を紹介

お役立ち情報

技術情報

溶解例

1 mg/0.25 mL(水)

参考文献

参考文献を表示する

1) G. Grynkiewicz, M. Poenie and R. Y. Tsien, "A New Generation of Ca2+ Indicators with Greatly Improved Fluorescence Properties", J. Biol. Chem., 1985260, 3440.
2) D. A. Williams, K. E. Fogarty, R. Y. Tsien and F. S. Fay, "Calcium Gradients in Single Smooth Muscle Cells Revealed by the Digital Imaging Microscope Using Fura-2", Nature1985318, 558.
3) R. Y. Tsien, T. J. Rink and M. Poenie, "Measurement of Cytosolic Free Ca2+ in Individual Small Cells Using Fluorescence Microscopy with Dual Excitation Wavelengths", Cell Calcium19856, 145.
4) D. A. Williams and F. S. Fay, "Intracellular Calibration of the Fluorescent Calcium Indicator Fura-2", Cell Calcium, 199011, 75.
5) W. Almers and E. Neher, "The Ca Signal from Fura-2 Loaded Mast Cells Depends Strongly on the Method of Dye-loading", FEBS Lett., 1985192, 13.
6) G. H. R. Rao, J. D. Peller and J. G. White, "Measurement of Ionized Calcium in Blood Platelets with a New Generation Calcium Indicator", Biochem. Biophys. Res. Commun.1985, 132, 652.
7) H. Ozaki, K. Sato, T. Satoh and H. Karaki, "Simultaneous Recordings of Calcium Signals and Mechanical Activity Using Fluorescent Dye Fura 2 in Isolated Strips of Vascular Smooth Muscle", Jpn. J. Pharmacol.198745, 429.
8) M. Mitsui, A. Abe, M. Tajimi and H. Karaki, "Leakage of the Fluorescent Ca2+ Indicator Fura-2 in Smooth Muscle", Jpn. J. Pharmacol.199361, 165.
9) 宮川厚夫, 牧野徹, 玉川彰, 尾崎一穂, "ビデオ画像処理を用いた蛍光性カルシウム指示薬Fura-2による細胞内遊離カルシウムイオン濃度分布の測定", 分析化学, 198938, 643.
10) P. L. Becker, F. S. Fay,"Photobleaching of fura-2 and its effect on determination of calcium concentrations", American Journal of Physiology1987253, 613.

よくある質問

Q

細胞内カルシウム測定試薬は何種類かありますが、どのように選べばよいのでしょうか?

A

測定機器や測定波長などで選ばれることが多いようです。

製品名の後ろに[-AM]が付いているものは細胞膜透過型になります。
それぞれの試薬の特性は

【Fura 2】
・2励起1蛍光
  励起(λex= Ca:340 nm, Ca free:380 nm)、蛍光:λem=500 nm
・解離定数:224 nmol/L
・蛍光強度比での測定が出来るので、誤差要因の補正を行なうことが出来る。
=>細胞内Ca濃度の計算が行ない易い。
・最も多く使用されている。
・励起フィルターを切替えなくてはいけないので、切替え間のタイムロスがある。
 (機器の性能にもよる)

【Fluo 3】
・1励起1蛍光
  励起:λex=508 nm、蛍光:λem=527 nm
・解離定数:400 nmol/L
・励起波長が長波長側にあるので細胞に与える障害が少ない
 (NADH,NADPHの影響が出ない)
・Arレーザーによる励起装置が使用出来る。
・スライス標本には適さない
 (Fluo3がスライス表面の死んだ細胞に結合するのか、細胞外のカルシウム濃度を測定する)

【Fluo 4】
・1励起1蛍光
  励起:λex=495 nm、蛍光:λem=518 nm
・解離定数:360 nmol/L

・Fluo3よりも蛍光強度が強い。
・励起波長が長波長側にあるので細胞に与える障害が少ない
 (NADH,NADPHの影響が出ない)
・Arレーザーによる励起装置が使用出来る。
・Fluo3よりも細胞毒性がでやすい。

【Indo 1】
・1励起2蛍光
  励起:λex= 330 nm、蛍光(λem= Ca:410 nm, Ca free:485 nm)
・解離定数:250 nmol/L
・励起波長の切替えの必要がないので、非常に早い速度のCa濃度変化や心筋細胞の
 ような動きの試料も測定できる(但し、検出器は2台必要)

【Rhod 2】
・1励起1蛍光
  励起:λex=553 nm、蛍光:λem=576 nm
・解離定数:1.0 μmol/L
・励起波長が長波長側にあるので細胞に与える障害が少ない
 (NADH,NADPHの影響が出ない)
・Arレーザーによる励起装置が使用出来る。

【Quin 2】
・1励起1蛍光
  励起:λex=339 nm、蛍光:λem=492 nm
・解離定数:110 nmol/L
・一番最初に開発されたプローブ

取扱条件

規格
性状: 本品は、黄色~橙黄色粉末又は固体で水に溶ける。
純度(HPLC): 98.0% 以上
蛍光スペクトル: 試験適合
NMRスペクトル: 試験適合
取扱条件

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