Commercial 開発中

液-液相分離 (LLPS)関連製品

 近年、生命現象を解き明かす新たな研究として、細胞内で生じる液‐液相分離 (liquid – liquid phase separation: LLPS) が注目を浴びています。LLPS は細胞内でタンパク質やRNAなどの高分子が局所的に集まり、水と油のように細胞質から分離して液滴を形成する現象です。LLPSの研究をはじめるのに最適なキットや液滴形成の条件検討のキット、液滴の染色色素のスクリーニング用セットなど開発中の3つの製品を紹介します。

※開発中の製品は内容や仕様の変更がある場合があります。

■キット相分離の作製や観察方法が分かる初めての方向けオールインワンセット
相分離液滴 作製・観察スターターキット(仮)

<キット内容写真>
<特長>
  • BSAタンパク質を用いて相分離液滴の作製ができる
    オールインワンキット
  • 1セットで4回の作製が可能
  • BSAの濃度は変更可能
  • 計算例や操作の詳細を記載した取扱説明書付き

 
 本開発品はドロプレットの作製・顕微鏡観察に必要な試薬や観察容器を同梱した、初めて相分離を観察される方向けのオールインワンキットです。BSA (ウシ血清アルブミン) を用いて、in vitroで相分離により形成したドロップレットの基本的な顕微鏡観察が可能です。

<操作方法の概略>

※開発品には操作詳細を掲載した取扱説明書を添付の予定です


<本開発品を用いた時間経過による相分離液滴の観察例>

■液滴形成の最適条件スクリーニングセット
相分離液滴 作製条件検討キット(仮)

<キット内容写真>
<特長>
  • 相分離液滴の作製条件の検討を実施するために必要な試薬のセット
  • pHの異なる緩衝液を混合することで必要なpH緩衝液の調整が可能
  • 計算シートや緩衝液のpH調整方法を記載した取扱説明書付き

 
 本開発品はお手持ちのタンパク質の最適な相分離液滴の作製条件を検討するためのキットです。必要なクラウディング剤、緩衝液、塩が同梱されています。4 種類の緩衝液を同梱し、pHの異なる 2 液を指定の比率で混合することで種々の pH の緩衝液を調製することが可能です。なお、標準タンパク質などは同梱されておりませんのでご注意下さい。

<BSAタンパク質の液滴形成濃度検討例>

<緩衝剤およびpHの条件検討例>

<塩類の条件検討例>

■液滴を染色又は液滴に集積する蛍光色素のセット
相分離液滴 染色・集積蛍光色素セット(仮)

<キット内容写真>
<特長>
  • 相分離液滴の染色に適した色素の選定が可能
  • 簡便な操作プロトコル
  • 9種の色素が同梱された豊富な色素ラインナップ

 
 本キットは、相分離液滴を染色する代表的な蛍光色素 9 種類を同梱しています。相分離液滴の観察には、サンプルに応じた蛍光色素の選択が求められています。本キットには、標準タンパク質、クラウディング剤、緩衝液等は同梱されておりませんのでご注意下さい。

<操作方法の概略> Working Solutionの調製


<BSAタンパク質の相分離液滴の染色検討例>

その他の関連製品

 非膜オルガネラである核小体の蛍光試薬を小社では取り扱っております。Nucleolus Bright はRNA に結合し蛍光性となる低分子蛍光色素で、固定化した細胞に試薬を添加するだけで簡便にイメージングすることができます。なおNucleolus Bright は、核小体以外に存在するRNA にも反応しますが、RNA の中でも細胞内に最も多く存在するrRNAの産生の場である核小体で特に強い蛍光を示します。


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