【新製品】ミトコンドリアスーパーオキサイド検出用蛍光色素

mtSOX Deep Red−Mitochondrial Superoxide Detection

　ミトコンドリアでは ATP を合成する際に活性酸素種の一つであるスーパーオキサイドが発生しています。正常な状態の細胞であれば、抗酸化能が働き発生した活性酸素を消去しますが、ミトコンドリア機能異常が起こると活性酸素が過剰に発生し、細胞に様々な機能不全を引き起こします。このような細胞の酸化ストレスを議論する際に、細胞内の活性酸素やミトコンドリア膜電位と活性酸素を同時解析するニーズが増えてきています。本製品はミトコンドリアスーパーオキサイドと選択的に反応して赤紫色蛍光を発し、既存の膜電位色素（JC-1 など）やトータル ROS 検出試薬（DCFH-DA）との共染色が可能になりました。

＜細胞内 ROS とミトコンドリアスーパーオキサイドの同時測定例＞

　HeLa 細胞を HBSS にて洗浄後、mtSOX と細胞内トータル ROS 検出キット（ROS Assay Kit − Highly Sensitive DCFH-DA-、メーカーコード：R252）を用いて共染色し、ミトコンドリアスーパーオキサイド発生剤（Antimycin）もしくは過酸化水素による異なる刺激して観察を行いました。その結果、細胞全体の ROS 誘導とミトコンドリア由来のスーパーオキサイド誘導を見分けることができました。

＜ JC-1 との共染色例＞

　HeLa 細胞を HBSS にて洗浄後、mtSOX と小社ミトコンドリア膜電位染色色素 JC-1（メーカーコード MT09）を用いて共染色し、発生したミトコンドリアスーパーオキサイドと膜電位を同時に観察しました。その結果、ミトコンドリアスーパーオキサイドの発生に伴うミトコンドリア膜電位の低下を同時に観察することができました。