【新製品】脂肪滴染色蛍光試薬

Lipi シリーズ（Blue, Green, Red）

　Lipi シリーズは、脂肪親和性の高い低分子蛍光試薬であり、疎水性環境下で蛍光が増強します。そのため、試薬を添加するだけで生細胞および固定化細胞中の脂肪滴を明瞭に観察することができます。

＜脂肪滴の染色例＞

　Oleic acid を添加した HeLa 細胞を生細胞の状態で、Lipi シリーズの各色素にて染色しました。

＜共焦点定量イメージサイトメーターによる定量解析＞

　HepG2 細胞を Oleic acid または Triacsin C を含む増殖培地で培養後細胞を固定化。その後、Lipi-Red（1 μmol/L）および DAPI（1 μg/mL）にて染色し、共焦点定量イメージサイトメーター（横河電機株式会社 CQ1）を用い脂肪滴と核の画像を撮影した。解析にはソフトウェア CellPathfinder を用い、個々の脂肪滴と核を認識し、細胞あたりの脂肪滴の数と面積を算出しました。

本製品の測定原理と使用例を示した論文が公開されました。
Y. Tatenaka, H. Kato, M.Ishiyama, K. Sasamoto, M. Shiga, H. Nishitoh and Y. Ueno, “Monitoring Lipid Droplet Dynamicsin Living Cells by Using Fluorescent Probes”, Biochemistry, 2019, 58（6), 499-503.

＜市販試薬との性能比較＞

　Lipi シリーズでは、既存の脂肪滴染色試薬の課題（選択性、フィルター適応性、滞留性）を大幅に改善しました。また、色素ライン
ナップの充実により、多重染色時の色素選択が容易に行えるようになりました。

※ 1. 共染色時の推奨フィルターについては HP の Q＆ A をご覧ください。
※ 2. 緑色蛍光と共染色する際は、 550 nm 以下の緑色蛍光フィルターをご使用下さい。
※ 3. GFP 蛍光フィルター（500 - 540 nm）では緑色蛍光の漏れ込みがあります。

アプリケーションデータは小社 HP よりご覧いただけます。