お知らせ

残留塩素測定キット

残留塩素測定キット-SBT法

〈浴槽水の衛生管理における遊離残留塩素測定の必要性〉

 厚生労働省はレジオネラ属菌感染の対策として、平成15年2月14日「公衆浴場における衛生等管理要領」を改正(厚生労働省健康局長通知第0214004号)し、浴場の施設設備および浴槽水の消毒について詳細な管理基準を定めました(浴槽水中の消毒に塩素系消毒剤を用いる場合は、浴槽水中の遊離残留塩素濃度を頻繁に 測定して記録し、0.2〜0.4 mg/l程度に保ち、かつ、最大で1.0mg/lを超えないように努めるよう管理すること)。浴槽水中には、入浴者の汗や微生物などの有機性汚染物が多数存在します。このため殺菌効果が低いとされる結合塩素が生成し易く、残留塩素の管理には注意を払わなければなりません。結合塩素との反応性が懸念されるDPD法では、結合塩素が共存する条件で正確に遊離残留塩素濃度を測定する際、発色後5秒以内に数値を読み取ることが望ましいとされています(「衛生試験法・注解2005」P735)。しかし、実際の測定では試薬の溶解や比色板を用いた目視による濃度決定に少なからず時間を要し、結合塩素による発色が原因で誤った遊離残留塩素濃度を測定してしまう可能性があります。

 結合塩素(クロラミン)を含むサンプルを調製し、これをSBT法とDPD法で発色させて5分後に測定した時の遊離残留塩素濃度およびこのサンプルを用いたレジオネラ属菌の殺菌効果を確認しました。本条件でレジオネラ属菌は残留塩素濃度不足のため、殺菌されていませんでした。SBT法では塩素濃度不足と測定されましたが、DPD法では殺菌に充分な遊離塩素度があると誤測定されました。


Fig.1

 初めてご使用の際は、キットをお求めください。試薬(100回用、 500回用)および色素液・検水調製液(組み合わせると2000回相 当)は、測定回数にあわせて補充用としてお求めください。

〈DPD法より高い遊離残留塩素選択性〉

 下記のように調製した結合塩素1mg/lのサンプルをSBT法とDPD法で発色させ、吸光度の時間経過を測定しました。DPDは結合塩素と反応して次第に発色しますが、SBTは発色がほとんどありませんでした。その後、ヨウ化カリウム溶液を添加し総残留塩素を測定すると、SBTとDPDは同等の値を示しました。

 以上のことから、SBTは遊離塩素に対して選択性が高いということがわかります。


Fig.1


品名 容量 本体
価格(¥)
メーカーコード
残留塩素測定キット-SBT法 1 set(100回用) 7,000 ZK01-50
残留塩素測定試薬-SBT法 100回用 1,300 ZK01-60
残留塩素測定試薬-SBT法 500回用 5,000 ZK01-60
色素液 100 ml 9,000 ZK01-70
検水調整液 200 ml 5,000 ZK01-80