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細胞用過酸化脂質検出蛍光試薬 Liperfluo

<特長>
1) 細胞の過酸化脂質のイメージングや検出ができる
2) 長波長励起のため、細胞への光ダメージや自家蛍光の影響を軽減できる
3) 過酸化脂質特異性が高い

 

 Liperfluo は、Spy-LHP 1) の類似化合物で、過酸化脂質検出用の試薬であり、過酸化脂質で特異的に酸化されエタノール等の有機溶媒中で強い蛍光を発します(Fig. 1,2)。Liperfluo 酸化体の励起波長および蛍光波長はそれぞれ 524 nm、535 nm で、測定試料への光によるダメージや試料由来の自家蛍光の影響を軽減できます。本試薬は、ジイソキノリン環の片方にテトラエチレングリコール基が導入されたもので、Spy-LHP よりも水系バッファー中での分散性が向上しています。Liperfluo 酸化体は水中ではほとんど蛍光を発しませんが、細胞膜等の脂溶性の高い部位では蛍光性となることから、容易に蛍光顕微鏡による生細胞の過酸化脂質のイメージングやフローサイトメトリーによる細胞の過酸化脂質量の分析に使用することができます。

Fig1,2
Fig3

使用例

細胞の過酸化脂質検出

  1. Liperfluo 50μg を含むチューブに DMSO 60μl を添加し、ピペッティング等を使用して溶解する
    (濃度: 1 mmol/l)。

    ※ ピペッティングだけでは溶解しにくいのでボルテックス、超音波、または加温にて溶解してください。
    ※ Liperfluo (DMSO)溶液調製後は、アルミホイル等で遮光し、その日のうちにご使用ください。

  2. 操作 1 で調製した Liperfluo 溶液を細胞に添加する。
    例:細胞懸濁液(細胞数 1.0×105 cells/ml) 1 ml に対して適当量の Liperfluo(DMSO)溶液を添加する。

    添加量 Liperfluo濃度
    10μl 10μmol/l
    5μl 5μmol/l
    1μl 1μmol/l

    ※培地中ではバックグラウンド蛍光が高くなる傾向にありますので、Liperfluo を添加する前に PBS 等に置換することをお勧めします。
    ※細胞懸濁液中の DMSO 濃度が 1% 以下になるように Liperfluo 溶液を添加してください。

  3. 37 ℃で 30 分間インキュベートする。

  4. 蛍光顕微鏡あるいはフローサイトメトリー等で観察、分析する。

    ※ Liperfluo 酸化体は水中ではほとんど蛍光を発しませんが、バックグラウンド蛍光が高い場合は、必要に応じて PBS 等で洗浄を行ってください。

品名 容量 希望納入価格(¥) メーカーコード
Liperfluo 50μg × 5 20,000 L248

参考文献

1) N. Soh, T. Ariyoshi, T. Fukaminato, H. Nakajima, K. Nakano and T. Imato, “Swallow-tailed Perylene Derivative: a new Tool for Fluorescent Imaging of Lipid Hydroperoxides”, Org. Biomol. Chem., 2007, 5, 3762.

 

 

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