Zephiramine
カリウム定量、金属抽出比色定量等の添加用助剤
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製品コードZ001 Zephiramine
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CAS番号147228-81-7
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化学名Benzyldimethyltetradecylammonium chloride, dihydrate
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分子式・分子量C23H42ClN・2H2O=404.07
容 量 | メーカー希望 小売価格 |
富士フイルム 和光純薬 |
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25 g | ¥6,600 | 341-02962 |
性質
特異臭と苦味を持つ。水溶液は非常に泡立ちやすい。CMC:3.7×10-4 mol/L(あるいは1.5×10-3 mol/Lともいわれる)、水, アルコール, アセトンには極めてよく溶けるが、ベンゼンにはわずかに溶け、エーテルにはほとんど溶けない。種々の有機溶媒に対する分配比D(有機溶媒/水)は、0.09(ベンゼン、トルエン), 2.4(ジクロロエタン), 11(クロロホルム), 0.1(四塩化炭素), 0.53(MIBK)
技術情報
応用例
(1)Kの定量
Kはカリボールと次の反応をして水に難溶性の白色沈殿を生ずる。
K++BPh4-→KBPh4(BPh4-はカリボールアニオン)
この際、Kを沈殿させるに必要な量より過剰のカリボール標準液を加え、この過剰に加えられたカリボールをゼフィラミン標準液で逆滴定する方法では、この終点の決定に沈殿吸着指示薬としてチタン黄(BT、カルマガイトなども使用できる)を用いる。終点の変色は黄→赤。本法は肥料中のKの公定法として採用されている。
(2)金属の抽出比色定量
PV, XO, クロマズロールSなどを用いた比色定量の際、ゼフィラミンが共存すると、そのεが数倍~数10倍と大きくなることが知られ、高感度抽出比色定量法として多くの報告がある。
(3)コロイド滴定
コロイド滴定は電解質コロイドを容量分析法によって定量する方法で、千手らによって実用の域にまで発展した。しかし、その標準液として用いるグリコールキトサンなどが天然品から作られるのと、その平均分子量を正確に定めるのに多少の問題があった。この点、ゼフィラミンは極めて良好な標準物として利用でき、木材、食品、水処理などの分野に大きな応用が期待できる。
(4)その他
金属結晶構造を顕微鏡で調べる際のエッチング助剤、ゼフィラミン泡沫にアニオンが吸着されることを利用してアニオンを微量分析する研究、液体シンチレーターの分散剤としてハイアミン10X-Clと比較してすぐれていたという報告などがある。
溶解例
1 g/100 mL(熱水)
取扱条件
性状: | 本品は、白色結晶性粉末で水に溶ける。 |
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純度(滴定): | 98.0% 以上 |
水溶状: | 試験適合 |
水分: | 8.0~10.0% |
強熱残分(硫酸塩): | 0.20% 以下 |
IRスペクトル: | 試験適合 |