TD19C6

イオン電極用試薬―イオノフォア
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製品コードT402 TD19C6
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CAS番号259874-18-5
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化学名2,6,13,16,23,26-Hexaoxaheptacyclo[25.4.4.47,12.417,22.01,17.07,12.017,22]tritetracontane
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分子式・分子量C37H62O6=602.88
容 量 | メーカー希望 小売価格 |
富士フイルム 和光純薬 |
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- | ¥- | 販売を終了いたしました |
性質
アンモニウムイオンセンサー用ニュートラルキャリアである。
イオン選択性電極に適したアンモニウムイオノフォアは、現在のところ天然物の環状化合物であるノナクチンとその誘導体などが知られているに過ぎない。アンモニウムイオンは単独原子からなるイオンではないが、そのイオン半径はカリウムイオンに近く、従ってアンモニウムイオンとカリウムイオンを区別することは非常に困難である。ノナクチンでさえもNH4+/K+は約10でありアンモニウムイオノフォアとして高選択性とは言い難い。慶應義塾大学の鈴木らはベンジルエーテル誘導体を多数合成し、その中でNH4+/K+選択性が約100とノナクチンの10倍に当たるアンモニウムイオン選択性を持つものを見出している。しかしながら、これらは電極膜内の保持能が低く、電極の寿命が非常に短いことが問題となっている。
鈴木らが新たに開発したアンモニウムイオノフォア、TD19C6はこれまでのアンモニウムイオノフォア類とは異なりクラウンエーテルを母核に持つ環状化合物である。BBPAを膜溶媒に用い作製した電極のアンモニウムイオン選択性はカリウムに対してはノナクチンと同程度であるが、ナトリウムに対しては1桁以上も向上していることがわかった。クラウンエーテルに立体的に嵩高い基をうまく配置することで妨害イオンの影響を抑えた新しいタイプのアンモニウムイオノフォアである。
使用方法はプロトコルをご覧ください。
マニュアル
参考文献
1) K. Suzuki, D. Siswanta, T. Otsuka, T. Amano, T. Ikeda, H. Hisamoto, R. Yoshihara and S. Ohba, "Design and Synthesis of a More Highly Selective Ammonium Ionophore Than Nonactin and Its Application as an Ion-Sensing Component for an Ion-Selective Electrode", Anal. Chem., 2000, 72, 2200.