15 比色試薬/金属指示薬

Tiron

Tiron

比色試薬/金属指示薬

  • 製品コード
    T021  Tiron
  • CAS番号
    270573-71-2
  • 化学名
    1,2-Dihydroxy-3,5-benzenedisulfonic acid, disodium salt, monohydrate
  • 分子式・分子量
    C6H4Na2O8S2・H2O=332.22
容 量 本体価格 富士フイルム
和光純薬
5 g ¥2,600 347-02741
25 g ¥8,000 345-02742

性質

タイロンは、主に酸性で鉄(III)の定量に使用できることが特徴であるが、他の金属類の比色定量にも使用される。さらに、希土類金属と蛍光性錯体を形成することより、それらの蛍光比色試薬としても用いられる。チタン(Titanium)と鉄(Iron)の定量試薬に用いられていたことが、Tironの名前に由来する。
 タイロンは有機溶媒には不溶、アルコールにはわずかに溶ける。水にはよく溶け無色である。酸解離定数はpKa2=12.6(μ=0.1, 20℃)で、その水溶液は1年以上安定であるが、アルカリ性溶液は酸化分解され易い。多くの金属とキレートを生成して発色するが、Fe3+とはpH1~4で青(1:1、logK=20.4)、pH5~7で紫(1:2、logK=15.1)、pH7以上で赤色(1:3、logK=10.8)を呈する。

技術情報

応用可能な金属

キレート滴定指示薬として:Fe
比色試薬として:Al, B, Co, Cu, Fe, Ga, Mo, Nb, Os, Sc, Ti, UO22+, V
蛍光比色試薬として:希土類
マスキング剤として:Al, Cr, Fe, Ti

応用例

(1) Feのキレート滴定
試料溶液(100 ml中10~70 mg Fe)に緩衝剤(p-クロルアニリン、グリコール酸)を加えてpH2.5とし、指示薬溶液2~4滴を加え、温時(40℃)滴定する。終点の変色は青→緑→黄で、緑色が完全に消失した点を終点とする。Bi, Sb, Th, Ti, Zrは妨害する。抽出終点法については、佐々木の報告を参照。
 0.01 mol/l EDTA標準液 1 mL=0.5585 mg Fe

(2)比色試薬としての応用
主な金属の測定条件は表の通りである。

(3)その他
タイロンをマスキング剤として用いるときは、黄色に着色することが多いので金属が多いときは適当でない。また、Fe-タイロンキレートは、pHの上昇と共に青から深赤に変わるので、広範囲のpH指示薬としても利用できる。

表1 主な金属の比色測定条件1)

表2 希土類の蛍光比色測定条件1)

溶解例

1 g/50 mL(水)

参考文献

参考文献を表示する

1) K. Ueno, T. Imamura and K. L. Cheng, "Handbook of Organic Analitical Reagents 2nd Edition", CRC Press, 1992.
2) G. F. Atkinson and W. A. E. McBryde, "Oxidation of the Analytical Reagent Tiron (Disodium-4,5-Dihydroxybenzene-1,3-Disulphonate)", CanJ. Chem., 1957, 35, 477. 
3) P. N. R. Nichols, "The Photometric Determination of Titanium with Tiron", Notes, 1960, 85, 452. 
4) L. J. Clark, "Titanium Determination with Disodium-1,2-Dihydroxybenzene-3,5-Disulfonate (Tiron) in Oxalic Acid Solution", Anal. Chem., 1970, 42, 694. 
5) 佐々木与志実, "チロンを指示薬とするペクロンによる鉄(III)の抽出滴定" 分析化学, 1967, 16, 1199.

取扱条件

規格
性状: 本品は、白色粉末又は結晶で水に溶ける。
純度(滴定): 98.0% 以上
水溶状: 試験適合
強熱残分(硫酸塩): 40.0~46.0%
チタン分析適合性: 試験適合
鋭敏度: 試験適合
IRスペクトル: 試験適合
取扱条件

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