02 酸化ストレス関連試薬

Peroxynitrite溶液

NO検出関連試薬

  • 製品コード
    P332  Peroxynitrite溶液
  • 化学名
    Peroxynitrite in NaOH solution
容 量 本体価格
1 mL x 5 ¥25,400

性質

Peroxynitriteは、生体内においてNOとス-パ-オキサイドとの反応によって生成され、神経系などにおいてNOとは異なった生理活性を有することが報告されている。Peroxynitriteは、生体内においては半減期1.9秒であるが、アルカリ溶液中では比較的安定であり、その物理化学的特性については多くの報告がある。
Peroxynitriteは、酸性領域においては速やかに硝酸イオンに分解するが、アルカリ領域ではゆっくりと、亜硝酸イオンに分解する。この分解過程は、プロトン化したPeroxynitrite(Peroxy-nitrous acid)との反応によりNitrosyldioxyl radicalを経て、NOと酸素分子となる。さらに生成したNOと亜硝酸ラジカルにより亜硝酸イオンへと分解すると説明されている。プロトン化したPeroxynitriteは、分子コンフォメ-ションの違いにより、硝酸を発生するものとヒドロキシラジカルを発生するものとがある。すなわち、分子がcis型をとっている場合、分子内転移を起こして硝酸が発生し、trans型をとった場合ホモリティックに分解してヒドロキシラジカルを生成すると考えられ、Peroxynitriteからのヒドロキシラジカル様の酸化体を発生するとの報告もある。しかし、ヒドロキシラジカルの生成に関しては、まだ検討の余地も多く熱力学的見地からは考えにくいとの報告もある。

濃度算出方法

Peroxynitrite溶液を0.1 mol/L NaOH溶液で100倍に希釈し、300 nm付近の極大吸収波長で吸光度を測定し、モル吸光係数【1670/(mol/L)(cm)】より正確な濃度を算出することができる。
[濃度(mmol/L)=(吸光度/1670)×100×1000]

使用方法と特別注意事項

・アルカリ溶液(1 mmol/L NaOH等)またはbuffer溶液で希釈して使用する。
 希釈後は直ちに使用すること。
・長期間の保存は、-80℃以下または液体窒素中での保存が望ましい。
・本製品は冷凍(-20℃)条件下でも経時的に劣化する(下図<冷凍保存での安定性>参照)。
 -80℃以下での保存が難しい場合は、できるだけ早く使用すること。
・凍結・解凍の繰り返しは、劣化を促すので避けること。
・アルカリ性溶液につき、取扱いに十分注意する。

 

参考文献

参考文献を表示する

1) J. J. Moreno and W. A. Pryor, "Inactivation of A1-Proteinase Inhibitor by Peroxynitrite", Chem. Res. Toxicol., 1992, 5(3), 425.
2) R. E. Huie and S. Padmaja, "The Reaction of NO with Superoxide", Free Rad. Res. Commun., 1993, 18, 195.
3) D. S. Bohle, B. Hansert, S. C. Paulson and B. D. Smith, "Biomimetic Synthesis of the Putative Cytotoxin Peroxynitrite, ONOO-, and Its Characterization as a Tetramethylammonium Salt", J. Am. Chem. Soc., 1994, 116, 7423.
4) J. O. Edwards and R. C. Plumb, "The Chemistry of Peroxynitrites", Prog. Inorg. Chem, 1994, 41, 599.
5) H. Ischiropoulos and A. B. Al-Mehdi, "Peroxynitrite-mediated Oxidative Protein Modifications", FEBS Lett., 1995, 364, 279.
6) J. T. Groves, N. Sudhakar and S. Marla, "Peroxynitrite-induced DNA Strand Scission Mediated by a Manganese Porphyrin", J. Am. Chem. Soc., 1995, 117, 9578.
7) A. F. Huhmer, C. R. Nishida, P. R. Ortiz de Montellano and C. Schoneich, "Inactivation of the Inducible Nitric Oxide Synthase by Peroxynitrite", Chem. Res. Toxicol., 1997, 10(5), 618.
8) J. M. Fukuto and L. J. Ignarro, "In vivo Aspects of Nitric Oxide(NO) Chemistry: Does Peroxynitrite(OONO-) Play a Major Role in Cytotoxicity", Accounts of Chemical Research, 1997, 30(4), 149.
9) 川西正祐, 井上純子, "活性酸素とNOによるDNA損傷", 生化学, 1997, 69(8), 1014.
10) S. Pfeiffer, A. C. F. Gorren, K. Schmidt, E. R. Werner, B. Hansert, D. S. Bohle and B. Mayer, "Metabolic Fate of Peroxynitrite in Aqueous Solution", J. Biol. Chem., 1997, 272, 3465.
11) T. Okamoto, T. Akaike, T. Nagano, S. Miyajima, M. Suga, M. Ando, K. Ichimori and H. Maeda, "Activation of Human Neutrophil Procollagenase by Nitrogen Dioxide and Peroxynitrite: A Novel Mechanism for Procollagenase Activation Involving Nitric Oxide", Arch. Biochem. Biophys., 1997, 342(2), 261.
12) T. Akaike, S. Okamoto, T. Sawa, J. Yoshitake, F. Tamura, K. Ichimori, K. Miyazaki, K. Sasamoto and H. Maeda, "8-Nitroguanosine Formation in Viral Pneumonia and Its Implication for Pathogenesis" Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 2003, 100, 685.

よくある質問

Q

Peroxynitrite溶液を使用する場合、どのように希釈すればよいのでしょうか?

A

Peroxynitriteは生理的pH及び酸性領域では速やかに分解しますが、
アルカリ性領域では比較的安定であることが報告されています。
よって、ご使用の際は1 mmol/L程度のNaOH水溶液などで希釈してご使用ください。
pH10程度では安定で、pH7での半減期は1.9秒と報告されています。

・W.H.Koppenol, J.J.Moreno, W.A.Pryor, H.Ischiropoulos, J.S.Beckman, Chem.Res.Toxicol., 5, 834 (1992).

・N.Hogg, V.Darley-Usmar, M.T.Wilson, S.Moncada, Biochem.J., 281, 419 (1992).

Q

Peroxynitrite溶液の保存方法および安定性は?

A

冷凍保存でも徐々に分解が見られます。

-20℃保存においては2ヶ月で約20%分解というデータもございます。

保存温度が低ければ低いほど、分解は遅くなります。

(-20℃以下、ディープフリーザーあるいは液体窒素中の保存の方が好ましい)

そのため、サンプルは用時調製をお願いします。

また、解凍を繰り返すことにより分解は促進されますのでご注意ください。

取扱条件

規格
性状: 本品は、淡黄色液体である。
濃度: 45 mmol/L 以上
取扱条件
1.安衛法, 2.保存方法:冷凍(-80℃)
危険・有害
シンボルマーク
感嘆符

製品分類一覧

分類一覧から探す

お探しの検索ワードを入力してください