Anti H3K4me3 antibody - Green

Anti H3K4me3 antibody - Green

ヒストン修飾検出抗体,H3K4me3

  • 製品コード
    H420  Anti H3K4me3 antibody - Green
容 量 メーカー希望
小売価格
富士フイルム
和光純薬
1 set ¥- 販売を終了いたしました
キット内容
1 set ・Anti H3K4me3 antibody - Green
・Blocking Solution
×1
×1

性 質

本製品は、エピジェネティクス解析の中で特に注目を集めているヒストン修飾を簡便かつ選択的に検出できるキット(5 種)です。二次抗体を使わない蛍光標識一次抗体を採用し、免疫染色時のバックグラウンド低減に効果の高いブロッキング剤を同梱しているため、はじめての方でも直ぐに評価いただけます。

 

<キットに含まれる抗体情報>

由来 アイソタイプ 交差性
マウス IgG1 ヒト、マウス、ニワトリ、ゼブラフィッシュ、ショウジョウバエ、線虫、シロイヌナズナ、酵母

<染色溶液量と使用回数の目安>
本品1 setで、染色溶液2 mL調製できます。(20 倍希釈時)

染色時の溶液量 100 μL 200 μL 2 mL
使用回数 20 10 1

技術情報

ヒストン修飾を解析する理由

エピゲノムにはDNA メチル化、ヒストン修飾、非翻訳RNA、クロマチン構築因子があります。クロマチンの基本単位であるヌクレオソームを構成するコアヒストンは、翻訳後修飾を受けることが知られており、特に、ヒストンH3 のリジン残基のεーアミノ基のアセチル化、メチル化、ユビキチン化は遺伝子発現制御において主要な役割を果たしています。

ラインナップ

小社では、特に遺伝子発現の促進・抑制に関わる5 種の修飾ヒストンを検出するためのキットをご用意しました。
本製品に含まれる蛍光標識修飾ヒストン抗体は、モノクローナル抗体研究所製の抗体を使用しています。

対象 製品名 製品コード
H3K9me3 Anti H3K9me3 antibody - Green H419
H3K4me3 Anti H3K4me3 antibody - Green H420
H3K27me3 Anti H3K27me3 antibody - Green H421
H3K27Ac Anti H3K27Ac antibody - Green H422
H3K36me3 Anti H3K36me3 antibody - Green H423

キットの特徴

ChIP-Seq解析との比較
細胞分化や細胞老化など種々の生命現象に対するエピジェネティクスの関与が注目され始めており、修飾ヒストンの解析には、ChIP-Seq法(Chromatin immunoprecipitation-sequencing)が主要な方法として利用されています。ChIP-Seq法は、ヒストン修飾の変化を詳細に解析できる一方で、免疫沈降時の抗体ロット間差や煩雑な操作による再現性の課題、結果解析への不安など、ChIP-Seq法の実施にハードルを抱えている声を頂きました。

一細胞レベルで解析が可能
イメージングによりヒストン修飾の変化を一細胞レベルで解析できます。

継代数の異なるWI-38細胞を用い、本キット(H3K9me3)及びDAPIにて染色。イメージングによる解析の結果、継代数の多いWI-38細胞において、H3K9me3の局在が変化する結果が得られました。

<実験条件>

継代培養3回または18回繰り返したWI-38細胞を固定化後、膜透過処理を行い、本キットを用いH3K9me3を検出、さらにDAPI により核染色を行いました。

<検出条件>

H3K9me3
DAPI
:Ex. 488 nm Em. 500-550 nm
:Ex. 405 nm Em. 410-450 nm

<HDAC阻害剤によるヒストン修飾抗体の変化>
HeLa 細胞にヒストン脱アセチル化酵素HDAC の阻害剤であるTrichostatin A(TSA)を添加し、本キット(H3K9me3、H3K27me3、H3K27Ac)で染色しました。 

  Anti H3K9me3 antibody – Green Anti H3K27me3 antibody - Green Anti H3K27Ac antibody – Green

<検出条件> Ex. 488 nm、 Em. 500-550 nm

<組織を用いた染色例>
マウス肝臓の凍結切片を用い、H3K9me3, H3K27me3, H3K27Acを検出した例をご紹介します。

Anti H3K9me3 antibody – Green Anti H3K27me3 antibody - Green Anti H3K27Ac antibody – Green

<実験操作>

1.

未固定凍結切片 (マウス肝臓:C57BL/6 8週齢)のプレパラートを用意した。

2.

組織サンプルに4%PFA、0.1% TritonX-100/pH7.4 250 mmol/L HEPES(約50 μL)を加え、室温で5分間インキュベートした。
※4%PFA, 0.1% TritonX-100/PBSでも使用可

3.

固定液を除去しPBS洗浄した後、組織サンプルに1% Triton X-100/PBS (約50 μL)を加え、室温で20分間インキュベートした。

4.

溶液を除去し、PBS洗浄した後、Blocking buffer (約50 μL)を加え、室温で20分間インキュベートした。

5.

溶液を除去し、PBS洗浄した後、 Blocking bufferでx20-x50希釈した下記の蛍光標識修飾ヒストン抗体(約50μL)を加え、4℃で一晩インキュベートした。

 ・Anti H3K9me3 antibody - Green  [製品コードH419]
 ・Anti H3K27me3 antibody - Green [製品コードH421]
 ・Anti H3K27Ac antibody - Green  [製品コードH422]

6.

PBS洗浄した後、蛍光顕微鏡でイメージング画像を取得した。
Ex 470±20 nm、Em 525±25 nm

測定例
老化細胞で複数のヒストン修飾を同時染色した例

継代数の異なるWI-38 細胞を用いて、複数のヒストン修飾変化(H3K9me3, H3K27me3, H3K27Ac)を解析しました。
結果、継代数の多いWI-38 細胞では、H3K9me3 の局在が変化し、H3K27me3 の蛍光強度が上昇、H3K27Ac の蛍光強度が低下しました。

各抗体は、以下の組合せで染色しました。
 ・Anti H3K9me3 antibody - Green  [製品コードH419]
 ・Anti H3K27me3 antibody - Red  [開発中]
 ・Anti H3K27Ac antibody - Deep Red  [開発中]

よくある質問

Q

Anti H3Kx antibody staining solutionは保存できますか?

A

保存はできません。その日のうちにご使用ください。

Q

抗体をキット付属のBlocking Solution以外の溶液で希釈してもいいですか?

A

キット付属のBlocking Solutionでの希釈をお勧めします。
他の溶液で希釈をするとバックグラウンドが上昇する可能性があります。

Q

多重染色時の注意点はありますか?

A

本キットで使用している抗体がマウス由来のため、別途マウス由来の一次抗体を用いる場合は注意が必要になります。
そのため、先にお手持ちのマウス由来一次抗体および2次抗体にて免疫染色し、細胞を洗浄後に本キットの抗体にて染色操作を行ってください。

取扱条件

取扱条件
保存条件: 冷蔵 , 取扱条件: 吸湿注意
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