-Cellstain®- FDA

-<em>Cellstain</em><sup>®</sup>- FDA

生細胞染色用色素

  • 製品コード
    F209  -Cellstain®- FDA
  • CAS番号
    596-09-8
  • 化学名
    Fluorescein diacetate
  • 分子式・分子量
    C24H16O7=416.38
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和光純薬
1 mg ¥7,100 348-07411

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性質


Fluorescein diacetate(FDA)は1966年、Rotmanらにより生細胞のみを蛍光染色する染色剤として報告されている。FDAが細胞内に取り込まれると、細胞内の各種酵素により加水分解され蛍光性のFluoresceinとなることから生細胞が蛍光染色される。FDAは生細胞蛍光染色色素として、蛍光顕微鏡下での形態観察、PIなどの核染色色素とともに二重染色に使用されている。また、フローサイトメトリーへの応用は、Hulettらにより1969年に行われて以来、数多く行われている。

蛍光特性:λex=488 nm, λem=530 nm

技術情報

溶解例

1 mg/0.5 mL(ジメチルスルホキシド)

参考文献

参考文献を表示する

1) B. Rotman and B. W. Papermaster, "Membrane Properties of Living Mammalian Cells as Studied by Enzymatic Hydrolysis of Fluorogenic Esters", Proc. Natl. Acad. Sci. USA196655134.
2) H. R. Hulett, W. A. Bonner, J. Barrett and L. A. Herzenberg, "Cell Sorting: Automated Separation of Mammalian Cells as a Function of Intercellular Fluorescence", Science1969166747.
3) K. H. Jones and J. A. Senft, "An Improved Method to Determine Cell Viability by Simultaneous Staining with Fluorescein Diacetate-Propidium Iodide", J. Histochem. Cytochem.198533, 77. 
4) K. McGinnes, G. Chapman, R. Marks and R. Penny, "A Fluorescence NK Assay Using Flow Cytometry", J. Immunol. Methods, 198686, 7. 
5) W. M. J. Vuist, F. V. Buitenen, M. A. De Rie, A. Hekman, P. Ruemke and C. J. M. Melief, "Potentiation by Interleukin 2 of Burkitt's Lymphoma Therapy with Anti-Pan B (Anti-CD19) Monoclonal Antibodies in a Mouse Xenotransplantation Model", Cancer Res.198949, 3783. 
6) E. Prosperi, "Intracellular Turnover of Fluorescein Diacetate. Influence of Membrane Ionic Gradients on Fluorescein Efflux", Histochem. J.199022, 227.

よくある質問

Q

細胞染色色素の励起と蛍光の波長を教えて下さい。

A

*AOはフローサイトメトリーなどでは488 nm励起で観察されることもあります

Q

FDAの使用方法を教えてください。

A

下記に一例を示します。細胞の種類、観察条件により細胞の固定や試薬濃度を検討してください。
【例1】HeLa細胞の形態観察

FDA 1 mgをDMSO 2 mLに溶解する(ストック溶液)

PBS(-)溶液にて希釈し、2 μmol/Lとする。(ストック溶液8μlをPBS(-)5 mLで希釈する)

1)HaLa細胞をトリプシン-EDTA などで回収し、細胞の懸濁液を準備する。

2)細胞懸濁液を遠心分離する(1000 rpm,3 min)

3)上清を除き、PBS(-)を添加する(この時、細胞数が105~106 cells/mLになるようにする)

4)ピペッティングなどで十分分散させる。

 *培養液中の血清などはバックグランドを上昇させる恐れがあるので②~④の操作を繰り返し行い十分に洗浄する。

5)1.5 mLマイクロチューブに4)で得た細胞懸濁液30 μL添加する。

6)これにFDA溶液を15 μL添加する。

7)マイクロチューブに蓋をして37℃で15 minインキュベートする。

8)カバーガラス上に7)の溶液10 μLをのせ、上からもう一枚カバーガラスを重ね、染色した細胞懸濁液を挟み込む。

9)このカバーグラスを蛍光顕微鏡に置き、490 nmのフィルターで励起させ、黄緑色の蛍光を発する生細胞を観察する。

【例2】C57BL/6マウスから摘出した脾臓細胞をFDAとPIを使用しての2重染色

・K.H.Jones, J.A.Senft, J.Histochem.Cytochem., 33, 77 (1985).より

 FDA 5 mgをアセトン 1 mLに溶解させる(ストック溶液)

 上記溶液 0.04 mLをPBS(-)10 mLに希釈する。

 PIは1 mgをPBS(-)50 mLに溶解する。

0.2 mLのD-PBS溶液に懸濁した細胞(2×106 cells/mL)溶液に0.1 mLのFDA溶液、0.03 mLのPI溶液を添加。

インキュベート後、観察。

【例3】HeLa細胞を用いた細胞膜イオン勾配のFluoresceinの溶出への影響

・E.Prosperi, Histochem. J., 22, 227 (1990). より

 FDA 5 mgをアセトン 1 mLに溶解させる(ストック溶液)

 PBS(-)にて、終濃度2.4 μmol/L にて染色。

取扱条件

規格
性状: 本品は、白色結晶性粉末又は固体でジメチルスルホキシドに溶ける。
ジメチルスルホキシド溶状: 試験適合
NMRスペクトル: 試験適合
取扱条件
保存条件: 冷凍,遮光
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