Carboxylic acid-SAM Formation Reagent
Self Assembled Monolayer(SAM)研究用キット
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製品コードC488 Carboxylic acid-SAM Formation Reagent
容 量 | メーカー希望 小売価格 |
富士フイルム 和光純薬 |
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1 μmol x 3 | ¥21,200 | 347-91491 |
性質
<One-shot type>
Carboxylic acid-SAM Formation Reagentは、金電極、SPRおよびQCMなどの金表面に、末端官能基としてカルボキシル基を有するSAMs(Self-Assembled Monolayers)を形成するための試薬である。形成したカルボン酸表面には、NHS/WSCを用いたアミンカップリング法によって簡便にタンパク質やペプチド、その他の分子認識サイトを導入することができる(図1)。 通常、カルボン酸表面は負電荷を持つなどの理由でタンパク質の非特異的吸着が多く、センサとして使用する際の障害となる。しかし、本試薬を用いて形成したSAMは、一般的なカルボン酸SAMに比べ、タンパク質の非特異的吸着が非常に少なく、センサの作製に有用である(図2)。
本試薬は少量小分けされており、エタノールを添加するだけで溶液を調製することができる。
【注意】
内容物は無色から淡黄色液体で微量のため、確認しづらい場合がございます。
輸送中の振動等により、内容物がチューブ壁面やキャップ裏面に付着している場合がありますので、遠心してからご使用ください。
図1 アミンカップリング法を用いたカルボン酸SAM表面へのタンパク質固定化
図2 QCM基板上に形成したカルボン酸SAM表面へのBSAおよびFBSの非特異的吸着
技術情報
溶解例
1 mmol/l エタノール溶液: 1 ボトルをエタノール 1 ml で溶解
よくある質問
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Q
高分子のサンプルが基板に固定化されにくい。
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A
サンプル溶解液のpHを酸性側に調整することで改善することがあります。
一般的に、NHSとアミノ基の反応は、最も反応性が高い「弱アルカリ性」の条件で行われます。
しかしながら、基板へタンパク質等高分子のサンプルを固定化する場合、基板表面(マイナスチャージ)へ、弱アルカリ条件下にてマイナスに帯電したサンプルが近づきにくくなることから、固定化量が低下することがあります。
その場合は、固定化する際の反応バッファーを弱酸性にすることで、固定化量が増えることがあります。
一般的には固定化するタンパク質の等電点(pl)よりも1小さいpHの緩衝液を使用すると良いと言われています。