Cyanoline Blue
比色試薬/金属指示薬
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製品コードC017 Cyanoline Blue
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化学名Composite preparation of monopyrazolone and bispyrazolone
容 量 | メーカー希望 小売価格 |
富士フイルム 和光純薬 |
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25 g | ¥17,700 | 343-00842 |
性質
Cyanoline Blueは、ピリジン-ピラゾロン法として知られるシアンの比色定量に用いる。
ピリジン-ピラゾロン法は工業用水(JIS K 0101)、工業排水(JIS K 0102)、排ガス(JIS K 0109)、坑水・廃水(JIS M 0202)中のCN-定量法として広く利用されている。
モノピラゾロンはクロラニールTおよびピリジン存在下でCN-により、青色の色素を生成する。その色素を比色することによりCN-が定量できる。モノピラゾロンに二量体であるビスピラゾロンを添加すると、発色感度が上がり、呈色が安定することが知られている。本品は最も適した割合でモノピラゾロンとビスピラゾロンを混合しており、ピリジンに溶解するだけで直ちに試薬溶液が調整できる。
また、SCN-, NH3, ビタミン B12でも同様の反応が起こり、比色定量が可能である。ただし、それらが混在する場合、妨害イオンとなる。
応用可能なイオン
比色試薬として CN-(廃水、血液など), SCN-, NH3, ビタミン B12
比色条件
CN-(620 nm, 0.005~10 ppm), SCN-(620 nm, 0~4 ppm), OCN-(四塩化炭素中, 450 nm, 0~5 ppm), NH3(トリクロルエチレン中450 nm, 0~0.6 ppm), NO3-も NO2-に還元後定量可能。
比色試薬溶液調製法
0.27 gをピリジン20 mLに加温して溶かし、水100 mLを混合する。冷蔵庫に保存すれば一週間は使用できる。
技術情報
溶解例
340 mg/25 mⅬ (ピリジン)
参考文献
1) 今村寿明, "ピラゾール誘導体の分析試薬としての応用", ドータイトニュース, 1966, 14(3), 2.
2) J. M. Kruse and M. G. Mellon, "Colorimetric Determination of Cyanide and Thiocyanate", Anal. Chem., 1953, 25, 446.
3) L. Prochazkova, "Spectrophotometric Determination of Ammonia as Rubazoic Acid with Bispyrazolone Reagent", Anal. Chem., 1964, 36, 865.
4) S. Baar, "The Micro Determination of Cyanide: Its Application to the Analysis of Whole Blood", Analyst, 1966, 91, 268
よくある質問
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Q
CyanolineBlue を用いた、全シアン測定方法等を教えてください。
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A
シアノリンブルー溶液:0.27 gをピリジン20 mLに加温して溶かし、水100 mLを混合する(冷蔵保存で1週間安定)。
測定方法の詳細はJISに記載されておりますので、ここでは簡単に説明いたします。
【方法】
工業用水並びに排水中のCN-は、加熱蒸留して、NaOH溶液(pH 11.0)に
吸収させておく。(この蒸留操作についてはJISに図解説明されています)
蒸留水溶液20mLを共栓付き三角フラスコ100mLにとり、緩衝液10 mLと
クロラミンT溶液0.25mLを加える。直ちに密栓して静かに振り混ぜ、3~5分放置したのち
シアノリンブルー溶液15mLを加え、水浴中(25℃)に約30分間ひたし、
うすい紅色から紫色を経て安定な青色になるまで発色させる。
10 mmセルに移し、620 nmで比色する。
・クロラミンT溶液
クロラミンT 1.25 gを水に溶かして100 mLとする。
・リン酸緩衝液(pH 6.8)
・CN-標準液
KCN 2.51 gを水に溶かして1 Lとする(これを原液とする)
その濃度は、p-ジメチルアミノベンジリデンローダニン-アセトン溶液(0.02 %)0.5 mLを
指示薬として、0.1N AgNO3標準液で滴定して標定する。
必要に応じ、1μg/1 mLの濃度に希釈して使用する。
*JIS規格に添った試験をされる際は、それぞれの試験方法をご覧になり、
その方法に準じて行ってください。