15 比色試薬/金属指示薬

Calcein Blue

Calcein Blue

比色試薬/金属指示薬

  • 製品コード
    C002  Calcein Blue
  • CAS番号
    54375-47-2
  • 化学名
    8-[N,N-Bis(carboxymethyl)aminomethyl]-4-methylumbelliferone
  • 分子式・分子量
    C15H15NO7=321.28
容 量 本体価格 富士フイルム
和光純薬
1 g ¥7,000 347-00443

性質

Calcein Blueはフリーの状態で蛍光を有し、重金属イオンにより蛍光を消失することより、金属キレート滴定での蛍光指示薬として用いられる。
水にはほとんど溶けないが、アルカリ性水溶液には溶けやすい。酸解離定数はpKa1=2.45,pKa2=7.24,pKa3=11.3で、pH4~11で鮮青色の蛍光(λem=445 nm)を発するが、pH12 で消失する。Co, Cu, Mn, Ni, Pdが共存する pH4~11で蛍光が消失し、逆にpH12以上ではアルカリ土類金属の共存で蛍光を発生する。この指示薬は蛍光の発生、消失を終点とするもので、暗室中紫外線ランプ(200~366 nm) で照射しながら滴定すると極めてすぐれた終点が得られる。強く着色した試料の滴定に好適である。蛍光比色試薬としてFe, Zrに応用され、また、Zrキレートを用いる蛍光減光法で、10 ppbのFを定量できる。なお、水溶液は 449~490 nmでレーザー発振する。

技術情報

応用可能な金属

キレート滴定金属指示薬として:
<酸性> Co, Cu, Mn, Ni <アルカリ性> Ba, Ca, Sr
蛍光光高度滴定試薬として:Cr
蛍光比色試薬として:Fe, Zr, F(蛍光消光分析)

応用例

(1)アルカリ土類金属の直接滴定
Ca, Ba, Srとして10~30 mgを含む溶液をとり、蒸留水で、100~300 mLに希釈する。1~8 mol/L KOH溶液を用いて pH12~13 に調整し、0.01 mol/L-EDTA標準液で滴定する。滴定は紫外線照射下(必要であれば暗室)で行ない、蛍光の消失点を終点とする。
 0.01 mol/L EDTA 1 mL =0.4008 mg Ca 
=1.3733 mg Ba
=0.8762 mg Sr

(2)Cu 標準液による逆滴定
Cu,Ni,Coなど直接滴定の際には、pH4~6で、上記アルカリ土類金属に準じて行うとよい。終点は蛍光の発生点である。Calcein Blueの蛍光は酸性ではCuに対して特に鋭敏であるので、Mn,Ni,Coなどの金属に対して過剰のEDTAを加え、酢酸緩衝液で pH 調整後 Cu標準液で逆滴定する。ElsheimerはGa-EDTA がわずかではあるが着色する為、指示薬としてCalcein Blueを利用し、終点の判定には肉眼によらずCdSセル(RCA ♯7163)を用い、終点の蛍光消失を電流曲線に変えることによって極めてすぐれた結果を得ている。

(3)Cr の蛍光光度滴定
Cr は直接キレート滴定は困難である為に逆滴定が行なわれるが、Cr-EDTAは紫色が強いので、どの様な金属指示薬を用いても不明瞭さが残り、より鋭敏な蛍光金属指示薬を用いても蛍光があまり強くないので見難い。そのため、光度滴定法により、Cu標準液で逆滴定する方法が取られるが、Calcein、Stilbenefluoblue S、Anisidine Blueなどと比べ、Calcein Blueで最も著しい変曲線が得られる。
pH5.0で、0.01 mol/L EDTA溶液を用い、0.5~5 mgの Cr を0.1~0.2%の誤差で精度よく滴定できる。

(4)Zr の比色定量
Calcein Blueは pH5.5でZrと反応して342 nmに励起極大、406 nmに蛍光極大をもつ。この蛍光はかなり鋭敏で、0.1~1 ppbの範囲でベールの法則に従うので微量のZrを蛍光比色定量することができる。共存金属は5倍モル程度であれば影響は少ないが、量が多いと妨害し、Bi3+,Ce3+,Cr3+,Cu2+,Fe3+,PO43-,VO3,WO42-があると蛍光を消失させ妨害する。

溶解例

1 g/25 mL (1 mol/L KOH)→100 mL(水)

参考文献

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1) D. H. Willkins, "Calcein Blue - A New Metalfluorechromic Indicator for Chelatometric Titrations", Talanta19604, 182. 
2) J. H. Eggers, "Umbellikomplexon Und Xanthokomplexonein Beitrag zur Kenntnnis Komplexometrischer Fluoreszensindikatoren", Talanta19604, 38. 
3) H. N. Elsheimer, "Complexometric Determination of Gallium with Calcein Blue as Indicator", Talanta196714, 97. 
4) M. A. Salam Khan, E. F. Mooney and W. I. Stephen, "A Structural Study of the Methyleneiminodiacetic Acid Derivatives of Some 7-Hydroxycoumarins", Anal. Chim. Acta196843, 453. 
5) 入谷信彦, 宮原武恒, 高橋一郎, "けい光光度滴定によるクロムの定量", Jpn. Anal.196817, 1075. 
6) R. V. Hems, G. F. Kirkbright and T. S. West, "Spectrofluorimetric Determination of Submicrogram Amounts of Zirconium with Calcein Blue", Anal. Chem.197042, 784. 
7) T. L. Har and T. S. West, "Spectrofluorimetric Determination of Traces of Fluoride Ion by Ternary Complex Formation with Zirconium and Calcein Blue", Anal. Chem.197143, 136. 
8) T. Imasaka, T. Ogawa and N. Ishibashi, "Characteristics of Coordination Compounds of Calcein Blue for a Tunable Oraganic Liquid Laser", Bull. Chem. Soc. Jpn.197649, 2687. 
9) 宮原武恒, "銅(II)-カルセインブルー錯体の安定度定数", 分析化学, 198029, 11. 
10) K. A. Matsoukas, N. P. Evmiridis and M. A. Demertzis, "Spectrofluorimetric Determination of Magnesium in Blood Serum with Calcein Blue", Anal. Chim. Acta1989227, 211.

取扱条件

規格
性状: 本品は、白色~淡黄色粉末でありアルカリに溶ける。
アルカリ溶状: 試験適合
鋭敏度: 試験適合
強熱残分(硫酸塩): 0.50% 以下
IRスペクトル: 試験適合
取扱条件

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