06 細菌研究用試薬

-Bacstain- Bacterial Viability Detection Kit - DAPI/PI

-<i>Bacstain</i>- Bacterial Viability Detection Kit - DAPI/PI

DAPI/PI で菌を二重染色

  • 蛍光二重染色に最適化した試薬を添加するだけのプロトコル
  • 複数の指標で薬剤効果や菌の状態を評価できる
  • 培養法と比較して評価にかかる時間を大幅に短縮できる
  • 製品コード
    BS08  -Bacstain- Bacterial Viability Detection Kit - DAPI/PI
容 量 メーカー希望
小売価格
富士フイルム
和光純薬
1 set ¥21,400 341-09721

<使用回数の目安> 1 set あたり、約 100 検体分

キット内容
1 set DAPI Solution
PI Solution
25 μl × 4
25 μl × 4

二重染色に最適化したプロトコルで評価を効率化

見たい指標で選べる染色キット

蛍光染色法による細菌の生死判定などでよく用いられる膜損傷の有無を指標とした染め分けに加え、-Bacstain- Bacterial Viability Detection Kit シリーズでは複数の指標での染め分けが可能であり、細菌の状態を様々な視点から評価することが可能です。

製品名 全菌 膜損傷 呼吸活性 酵素活性
-Bacstain- Bacterial Viability Detection Kit-
DAPI/PI
   
-Bacstain- Bacterial Viability Detection Kit-
CTC/DAPI
   
-Bacstain- Bacterial Viability Detection Kit-
CFDA/PI
   
T 社 製品L    

なぜ複数の指標 ?

細菌に対する抗菌剤等の効果を評価する場合、培養法によるコロニー形成単位(CFU)の確認や蛍光染色試薬を用いた多重染色法による評価が広く用いられています。近年では特に感染症における薬剤耐性菌の出現や損傷菌が引き起こす食中毒等の問題を受けて、これまで一般的に行われてきた単一指標ではなく、抗菌性評価の信頼性向上を目的として、複数の指標で薬剤等の抗菌性を評価する必要性が高まっています。
また、日本国内では2020 年の6 月から食品を扱う全事業者に対してHACCP(危害分析重要管理点)に沿った衛生管理が制度化されることから、特に飲食料品の製造分野では菌検査の簡素化ならびに迅速化の需要が高まっています。

技術情報

蛍光染色例

-Bacstain- Bacterial Viability Detection Kit - DAPI/PICTC/DAPICFDA/PI を用いて、S. aureus(グラム陽性菌)ならびに E. coli(グラム陰性菌)をイメージングしました。

S. aureus(グラム陽性菌)の染色例

E. coli(グラム陰性菌)の染色例

薬剤効果の数値化

-Bacstain- Bacterial Viability Detection Kit - DAPI/PICTC/DAPICFDA/DAPI を用いて、塩化ベンザルコニウムのS. aureus(グラム陽性菌)に対する薬剤効果をイメージングで評価したのち、画像解析ツールで染色像を数値化し、薬剤濃度との相関を示しました。
結果、 S. aureus の呼吸活性ならびに膜損傷に対する塩化ベンザルコニウムの効果は、検出する指標によって大きく異なることが示されました。
複数指標での評価は、単一指標での見落とされる菌の活性を多角的に捉えることで、薬剤効果測定の信頼性向上に寄与するものと考えられます。

<解析方法>
解析ツール: ImageJ
呼吸活性(CTC)、膜損傷(PI):DAPIを母数に陽性率を算出
酵素活性(CFDA):明視野で計測した菌体数を母数に陽性率を算出

よくある質問

Q

Bacterial Viability Detection Kitで使用している染色試薬の蛍光特性を教えてください。

A

蛍光特性とその性質は以下の表をご参照ください。

なお、小社では共焦点蛍光顕微鏡と落射蛍光顕微鏡で観察した実績があります。

色素名 極大励起波長/極大蛍光波長 励起フィルター(推奨) 備考
DAPI 360 nm / 460 nm UV 励起 膜損傷の有無に関わらず細胞内に透過し、核酸を染色する。
PI 530 nm / 620 nm G 励起 膜損傷を有する細胞内にのみ透過し、核酸を染色する。
CTC 430, 480 nm / 630 nm Bもしくは G 励起 呼吸活性により還元され赤色蛍光色素 (CTC formazan) を生成する。
CFDA 493 nm / 515 nm B 励起 エステラーゼにより加水分解され緑色蛍光色素 (carboxy-fluorescin) を生成する。

Q

グラム陽性菌やグラム陰性菌で染色に違いはありますか?

A

各色素の特徴として、以下が挙げられます。

DAPI:

グラム陰性菌では染まりにくい場合があります。

CTC:

グラム陽性、陰性に関わらず、CTCのみでは染まりにくい傾向がありますが、-Bacstain- Bacterial Viability Detection Kit - CTC/DAPI(BS09)に付属するEnhancing Reagentを使用することで染色能が向上します。

CFDA:

一般的にグラム陰性菌では染まりにくい傾向がございますが、本製品のプロトコルに記載しています、0.1mol/lリン酸バッファーを使用することで染色能が向上します。

Q

染色前に細菌を洗浄する必要はありますか?

A

細菌は染色前に洗浄する必要があります。

細菌を洗浄しない場合、DAPIやPIでは菌体外に存在する核酸を染色したり、CTCやCFDAでは培地成分の影響で蛍光を示すことでバックグラウンド上昇の原因となる可能性があります。

Q

細胞懸濁液や染色後の洗浄には何を使用すれば良いですか?

A

滅菌したPBSや生理食塩水が使用できます。

Q

蛍光が弱い場合の対処方法を教えてください。

A

試薬の添加量を増やすか(試薬濃度を上げる)、インキュベート時間を長くすることをご検討ください。

Q

二重染色後に菌を固定化することはできますか?

A

可能です。小社では二重染色後に終濃度4%のホルムアルデヒドで菌を固定化した実績があります。

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保存条件: 冷凍,遮光
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