必須アミノ酸を取り込む大型中性アミノ酸トランスポーター(LAT)は、がん細胞や活性化した免疫細胞において発現が亢進していることが知られています。特に、LAT-1 はがん研究において、新規バイオマーカー及び治療ターゲットのひとつとして期待されています。小社では大型中性アミノ酸類似体であるホウ素アミノ酸(boronophenylalanine:BPA)を用いた新規のアミノ酸取り込み能力測定法を開発しました。BPA は、大型中性アミノ酸と同様に LAT を経由して細胞内に取り込まれ、BPA と特異的に反応する蛍光プローブを用いることで検出することが可能です。本キットは蛍光イメージング、プレートリーダー測定、フローサイトメーター測定に使用できます
本キットは大阪府立大学の切畑光統先生から技術指導ならびに情報提供を頂いて開発しています。
[参考文献]
1) Y. Hattori et al., “Visualization of Boronic Acid Containing Pharmaceuticals in Live Tumor Cells Using a Fluorescent Boronic Acid Sensor”, ACS Sens., 2016, 1(12), 1394-1397.
2) Y. Hattori et al., “Development and Elucidation of a Novel Fluorescent Boron-Sensor for the Analysis of Boronic Acid-Containing Compounds”, Sensors, 2017, 17(10), 2436.