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硫化水素ドナー-SulfoBiotics- Sodium sulfide(Na2S)
硫化ナトリウム(Na2S)は、硫化水素研究には欠かせない硫化水素ドナーであり、硫化水素ナトリウム(NaHS)と共に汎用されています。しかしながら、現在用いられている硫化ナトリウムは、有機合成用のため数十〜数百 g という大きな容量で、一つのボトルにペレットの状態で販売されています。硫化水素研究において必要となるのは mg オーダーであるため、購入した硫化ナトリウムの多くは無駄となるほか、長期保存による劣化の問題が生じます。また、メーカーあるいは製造ロットによって純度や組成が異なるため、実験の再現性に影響を及ぼすことが懸念されます 1)。 そこで小社では、硫化水素研究用の硫化ナトリウムを開発しております。本試薬は秤量しやすい粉末タイプです。またメチレンブルー法による分析によって品質を管理しておりますので、硫化水素研究用として安心してご使用頂けます。 ![]() 参考文献1) R. Greiner, Z. Palinkas, K. Basell, D.Becher, H.Antelmann, P.Nagyand T. P. Dick, Antioxid. Redox Signal., 2013, 19, 1749.
-SulfoBiotics- Stable isotope Na2S(34)solution 生体内に存在する硫化水素は、主に L- システインを基質としてシスタチオニンβ- シンターゼ(CBS)やシスタチオニンγ-リアーゼ(CSE)、3- メルカプトピルビン酸サルファトランスフェラーゼ(3-MST)と呼ばれる酵素類によって産生され、生理活性を示すと共に、システイン側鎖の SH 基に付加した結合型硫黄として生体内に貯蔵されると考えられています。硫化水素は、NO や CO と同様にガス状分子として認知されていますが、その pKa は約 7 であり、生理的 pH では約 80% が硫化水素イオン(HS−)の状態で存在します。また、硫化水素イオンは生体内で様々な結合形態や構造をとるため、その作用機序の詳細は未だ不明であり、硫化水素を中心とした硫黄の生体内機能の解明が待ち望まれています(概略に関しては、ドージンニュース 146 号「生理活性物質としての硫化水素」をご参照ください)。
参考文献1) M. Nishida, T. Sawa, N. Kitajima, K. Ono, H. Inoue, H. Ihara, H. Motohashi, M. Yamamoto, M. Suematsu, H. Kurose, Albert van der Vliet, B. A. Freeman, T. Shibata, K. Uchida, Y. Kumagai and T. Akaike, “Hydrogen sulfide anion regulates redox signaling via electrophile sulfhydration”, Nat. Chem. Biol., 2012, 8, 714. 2) E. A. Wintner, T. L. Deckwerth, W. Langston, A. Bengtsson, D. Leviten, P. Hill, M. A. Insko, R. Dumpit, E. VandenEkart, C. F. Toombs and C. Szabo, “A monobromobimane ‐ based assay to measure the pharmacokinetic profile of reactive sulphide species in blood”, Br. J. Pharmacology, 2010, 160, 941.
硫化水素 生体硫黄マップと試薬選択ガイド硫化水素関連製品群をマップで紹介しています。お役立てください。 関連資料のご紹介
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