試作品 アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害活性測定キット ACE Inhibition Assay Kit
本キットはアンジオテンシン変換酵素(ACE)の阻害活性を測定するためのキットです。ACEは、血圧調節メカニズムの一つであるレニン-アンジオテンシン系において、アンジオテンシン から昇圧作用を有するアンジオテンシン を生成するなど、血圧上昇に大きく関係している酵素です。近年、高血圧予防を目的とした機能食品(特定保健用食品)が多く販売されるなど、ACE阻害作用を有する食品成分が注目を集めています。
従来のACE阻害活性測定法は、合成基質 Hippuryl-His-Leu(HHL) から切り出されてくる馬尿酸を酢酸エチルで溶媒抽出後、濃縮乾固し、再溶解して228 nmの吸光度を測定するという煩雑な方法でした。本キットは、新規合成基質である 3-Hydroxybutyrylglycyl-glycyl-glycine(3HB-GGG) と種々の酵素を組み合わせることにより、酢酸エチルのような有機溶媒を使用することなく、多くのサンプルを簡便に測定することが可能です。
3HB-GGGはACEにより 3-Hydroxybutyrylglycine(3HB-G) と Glycyl- glycine (GG) に分解されます。更に Aminoacylase で処理することにより 3-Hydroxybutyric acid(3HB) が生成されます。 3HBは D-3-Hydroxybutyrate dehydrogenase(3HBDH) により Acetoacetic acid(AA) に変換され、その際NADHが産生されます。産生されたNADHは電子メディエーターを介して lndicator solution を橙色に発色させ、迅速・簡便にACE阻害活性を測定することができます。
Fig. 1,Fig. 2は、代表的なACE阻害物質であるリシノプリルおよびバリルチロシンについてACE阻害活性を測定した例です。
Fig. 1 本キットを用いたリシノプリルによる阻害曲線
Fig. 2 本キットを用いたバリルチロシンによる阻害曲線
<特長>
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- 96穴マイクロプレートアッセイ対応。迅速、簡便に多検体を測定できる(分光光度計での測定も可能)。
- 再現性の高いデータを得ることができる。
- 有害な有機溶媒を使用しない。
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<キット内容*> 50 tests×2
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- Substrate buffer
- Enzyme A
- Enzyme B
- Enzyme C
- Coenzyme
- lndicator solution
*内容は変更になる場合があります。
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<測定原理>
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