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トップページ > 過酸化脂質蛍光検出試薬 |
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試作品
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活性酸素種が脳梗塞や癌をはじめとした様々な疾患につながることは、すでに広く知られている。過酸化脂質は、高度不飽和脂肪酸や細胞膜リン脂質が活性酸素種により傷害を受けて生成した過酸化物であり、生体内過酸化脂質の挙動がこうした疾病や疾患に関連付けられ、非常に注目されている化合物である。
古くから不飽和脂肪酸の自動酸化は食品化学などの分野で研究されており、小社でも公定法である過酸化物価(POV)法用の専用製品(AV・POV)Diethyl etherを取り扱っている。
生化学分野では微量の過酸化脂質の高感度で特異的な定量法が望まれており、過酸化脂質の検出・定量法として、ヨウ素滴定法や比色定量法、TBA法、化学発光法などがよく知られている。小社製品であるDPPPは、これらの検出・定量法の問題点である感度、選択性などの種々の問題点を克服した製品であったが、短波長励起による細胞へのダメージや細胞の自家蛍光による影響などの問題点もあった。
九州大学の宗らによって開発された、Spy-LHP (Swallow-tailed perylene derivative for Lipid hydroperoxide) は、新規の過酸化脂質の蛍光検出試薬である。トリフェニルホスフィン部で過酸化脂質と特異的に反応し、強い蛍光を発するペリレン環を蛍光基に持っている。また、脂質への親和性を向上させるために長鎖構造を持った構造になっている。蛍光波長は長波長励起(λex=524 nm、λem=535 nm)が可能であり、還元体はPeT(Photo-induced Electron Transfer)効果により消光されているが(Fig.1)、酸化体(ホスフィンオキシド体)は量子収率がきわめて高く(Φ〜1 in methanol)、強い蛍光を発する(Fig.2)。
参考文献
N. Soh, T. Ariyoshi, T. Fukaminato, K. Nakano, M. Irie, T. Imato, Bioorg. Med. Chem. Lett., 2006, 16(11), 2943.
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