Q1 蛍光特性を教えてください。
A1 HiLyte FluorTM 555:λ ex/em=555/570 nm
HiLyte FluorTM 647:λ ex/em=655/670 nm
Q2 IgG1分子に色素が幾つ標識されますか?
A2 このNH2タイプでは共に、3〜7個標識されます。
Q3 HiLyte FluorTM 類の蛍光色素とAPC,PEなどの蛍光タンパクの違いは何でしょうか?
A3 蛍光物質1分子あたりの蛍光強度は蛍光タンパク色素の方が高いのですが、蛍光タンパク色素は分子量が非常に大きく(約10万と約24万)、標識後のタンパク質の分子量が大きくなります。HiLyte FluorTMは低分子蛍光色素であり、標的タンパク質の分子量が大きく増えることはありません。また、IgG 1分子に対して1個の蛍光タンパク色素が標識されますが、HiLyte FluorTM は3〜7個標識されることから、蛍光強度も十分なものが得られます。
Q4 どのような測定に使用することが出来ますか?
A4 A4 HiLyte FluorTM 555 :細胞染色、組織染色
HiLyte FluorTM 647:フローサイトメトリー、細胞染色、 組織染色
Q5 蛍光強度はどの程度ですか?Alexaなどより強いですか?
A5 色素のみの比較を行ったところAlexaと同等以上の蛍光強度 が得られています(Fig.1, Fig.2参照)。
![]() |
Fig.1 各色素の蛍光強度比較(50nM PBS中)
![]() |
Fig.2 各色素の蛍光強度比較(スペクトル)
各社標識キットを用いた蛍光強度比較データはFig.3の通りです。
![]() |
Fig.3 各キットを用いて標識した標識体蛍光強度
(1 μg IgG/3ml PBS 中)
Q6 光に対する耐性はありますか?
A6 Alexaと同等の光耐性があります。(Fig.4参照)
![]() |
Fig.4 HiLyte FluorTMとAlexa Fluorを蛍光顕微鏡でG励起光を照射した場合の蛍光強度の変化
Q7 未反応の色素は除去できますか?
A7 反応後の2回の洗浄で、未反応色素の95%は除去されます。
必要であれば、WS Buffer等での洗浄をさらに2〜3回繰り返すことで未反応色素はほとんど除去されます。
Q8 標識に使用する「NH2-Reactive体」はDMSOに溶解後、保存できますか?
A8 溶解後は保存せず、直ぐに使用してください。
溶液状態では反応部位が徐々に分解するため、反応率が低下します。
Q9 サンプル溶液中の共存物は、反応に影響しますか?
A9 共存物の種類により影響することがあります。溶液中にどのような物質が含まれるかをご確認の上、状況に応じて精製を行って標識反応にご使用ください。
*アミノ基を含む高分子化合物(BSAやゼラチンなど)が抗体溶液中に安定化剤として添加されている場合があります。事前に除去を行ってください。