お知らせ
九州大学−同仁化学組織対応型連携に関するお知らせ
九州大学と小社は、九州大学での優れた研究成果を迅速に実用化することを目的に組織対応型(包括的)連携契約を締結致しました。下記の技術に関して現在実用化を検討しております。これらにご興味がございましたら小社までお問い合わせ下さい。
No.007 Protein kinase C eta (η)の特異的基質ペプチド
セリン/スレオニンキナーゼであるProtein kinase C (PKC)には12種類のサブファミリーが存在しており、各サブファミリーによる細胞内作用は異なる。Protein kinase C etaは最近グリオーマ(脳腫瘍)のターゲットシグナルとして注目されているが、リン酸化研究に利用可能な基質ペプチドは開発されていない。
九州大学では、10種類のProtein kinase C (alpha, beta
,
, gamma, delta, theta, epsilon, iota, lambdaおよびzeta)にはリン酸化されず、Protein kinase C etaにのみリン酸化される基質ペプチドの開発に成功した(Protein kinase C eta 10 ng/ μl濃度で90%以上リン酸化)。今後、診断および治療用基質ペプチドとして、また、各種研究用基質ペプチドとしての利用が期待される。
No.008 Rho-kinaseに特異的リン酸化される基質ペプチド
セリン/スレオニンキナーゼであるPKA、PKCおよびRho-kinaseはRXS/TまたはRXXS/Tという同じリン酸化基質モチーフを有するので、細胞内リン酸化研究のためには特異性を持つ基質ペプチドの開発は必要不可欠なことである。
九州大学では、血管疾病に深く関与しているRho-kinaseに特異的にリン酸化される2種類の基質ペプチドを開発した。Rho-kinaseに対する基質ペプチドのKm (mM)とkcat (min-1)はA基質の場合0.29と6.48、B基質の場合0.38と20.9であった。