<特長>
・アルゴンレーザー励起(488 nm)による蛍光強度がFluo 3の約2倍。
・Fluo 3と同様に共焦点レーザー顕微鏡(CLSM)やフローサイトメーターなどで測定・観察が可能。
Fluo 4 は Fluo 3 のクロロ基(Cl)をフルオロ基(F)へと置きかえた構造を持つカルシウム蛍光プローブです。より電子吸引性の高いフルオロ基に置き換わったことで、励起極大波長は Fluo 3 よりも約10 nm短波長側にシフトしています(Fig. 1, Table)。これはアルゴンレーザーの波長により近いものです。そのため、アルゴンレーザー励起による Fluo 4 の蛍光強度は Fluo 3 の約2倍と高感度です(Fig. 2)。
Fluo 4 の Ca2+ 親和力は Fluo 3 と近い値であるため(Fluo 3 : Kd=0.4 μmol/l, Fluo 4 : Kd=0.35 μmol/l)、汎用されている Fluo 3 と同様に、共焦点レーザー顕微鏡やフローサイトメーターなどの装置を用いた細胞内のカルシウムイオンの観察に有用です。
Fluo 4-AM は Fluo 4 のカルボキシル基を脂溶性のアセトキシメチルエステル体にして細胞膜透過性としたものです。細胞懸濁液に混ぜるだけで容易に細胞内に取り込まれ、細胞内のエステラーゼにより加水分解されて Fluo 4 を再生し、細胞内 Ca2+を蛍光モニターできます。
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Fig.4 ラット海馬初代培養細胞で、TTXのない状態では自発的に興奮状態となり、ニューロン間で同期して、Ca濃度が変化している(a)。bは興奮時のFluo 4-AM染色蛍光像(Fluo 4-AM 5μmol/l, 45min)。
品名 | 容量 | 本体価格(¥) | メーカーコード |
Fluo 4-AM | 1 mg | 39,000 | F311 |
Fluo 4-AM special packaging | 50 μg×8 | 29,000 | F312 |