新製品
・このキットだけで、タンパク質のビオチンラベル化と精製だけで
なく、SPR測定が可能です。
・1ショットタイプ(10mg×4 vials)なので、それぞれ異なった4種類のタンパクラベル化が可能です。
・ビオチンラベル化剤であるBiotin-(AC5 )2 Sulfo-OSuの秤量等の手間がかかりません。
・用時調製タイプなので、開封を繰り返すことによるビオチンラベ
ル化剤の劣化がありません。
・水溶性のビオチンラベル化剤のため、DMFやDMSOなどの有
機溶媒を使用する必要がありません。
・ビオチンラベル化剤添加量を変えることで、ラベル化率のコント
ロールが可能です。
・ビオチンラベル化剤1 vial当り、1〜5mgまでのタンパク質のラベル化と精製が可能です。
〈タンパク質のビオチンラベル化の操作方法〉
1) 純水で NaHCO3緩衝液用粉末を溶解する。
2) サンプルチューブに、タンパク質を精秤する。
3) 2)に1)を添加し、ボルテックス等を用いて攪拌溶解する。
4) Biotin-(AC5)2 Sulfo-OSuチューブに、タンパク質の種類に合わせて、純水
を入れて溶解する。(表1参照)
5) 溶解後すぐに、4)を表1に従い、3)に添加する。
6) よく混和し、25℃で2時間恒温槽中で反応させる。
7) ゲルろ過カラムで、タンパク質の精製を行う
A (mol/l) = ( X g /MW Protein )×(1000ml / Y ml)× 0.5
(A:タンパク質の最終濃度)
〈 SPR装置での測定及びセンサーチップの洗浄 〉
SPR装置での測定方法及びセンサーチップの洗浄については、 Biacore社の操作マニュアルをご参照ください。
〈 HABA法によるタンパクのビオチン化率の算出 〉
タンパク質にどのくらいのビオチンがラベル化されたかを調べる
手段として、HABA(4-Hydroxyazobenzene-2-carboxylic acid)を用いた算出方法が知られています。測定原理は、HABA-アビジ
ン溶液にビオチンを添加することで、HABAよりもビオチンの方
がアビジンに対して高い親和性をもつため、HABAに代わってビ
オチンがアビジンと吸着します。その時の500nmの吸光度の減少
からビオチンラベル化率を算出する方法です。
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rProtein A(和光純薬 免疫化学用161-13051)を用いたビオチン添加量に対するラベル化率 |
◆:rProtein A 5mg (120mmol) ■:rProtein A 2.5mg (60mmol) ▲:rProtein A 1.25mg (30mmol)を500ml NaHCO3溶液に溶解し、ビオチンラベル化した後、ゲルろ過処理した。容出液を1/4に 希釈しAvidin-HABA法によりラベル化率を測定した。表1にビオ チンラベル化剤を溶解する際に加えた純水量を示した。 |
〈測定方法〉
1) サンプルチューブにHABAを精秤し、DMSOで溶解する。
2) メスフラスコにAvidinを精秤し、PBSを入れ溶解する。これ に1)を加え、PBSでメスアップしてよく混和する。
3) ミクロセルに、2)を入れ、500 nmの吸光度を3回測定し、平均値をAbs
Aとする。
4) サンプルチューブに入れた2)にビオチン化したタンパク溶液
を添加し、攪拌する。5分以上静置し、セルに移し変え 500 nm
の値を読み、Abs Bとする。タンパク濃度が高い場合、正確なビオチン数が算出できなくなるので溶液を希釈(希釈倍率:Z)
してから、HABA-アビジン溶液に添加してラベル化率を算出 する。
B (mol/l) = [104×(0.9×Abs A−Abs B) / 34]×10-6
(B:サンプル中のビオチン濃度)
(B / A)×Z = タンパク1分子に結合したビオチンの数 (mol/mol)
<キット内容>
・Biotin-(AC5)2 Sulfo-OSu | 10mg × 4 vials |
・NaHCO3 緩衝液用粉末 | 4 本 |
(ボトル中のNaHCO3粉末に10mlの純水を添加・溶解すること で、50mmol/lの緩衝液が調製できます。) | |
・ゲルろ過用カラム | 4 本 |
・ランニングバッファー(HBS-N) | 200ml×1パック |
・Glycine緩衝液(pH 1.5〜3.0) | 2ml×各1本 |
・NaOH溶液 | 2ml×1本 |
・サンプルチューブ | 12 本 |
参考文献
1) J. Wormmeester, F. Stiekema and C. Groot, Methods Enzymol., 184,
314(1990).
2) J. J. Leary, D. J. Ward, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 80, 4045(1983).
3) W. T. Lee, D. H. Conrad, J. Exp. Med., 159, 1790(1984).
4) D. R. Gretch, M. Suter, M. F. Stinski, Anal. Biochem., 163, 270(1987).
5) M. Shimkus, J. Levy, T. Herman, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 82,
2593(1985).
6) W. J. LaRochelle, S. C. Froehner, J. Immunol. Methods, 92, 65(1986).
7) P. S. R. Anjaneyulu, J. V. Staros, Int. J. Peptide Protein Res., 30,
117(1987).
8) H. M. Ingalls, C. M. Goodloe-Holland, E. J. Luna, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 83,
4779(1986).
9) J. Guesdon, T. Ternyck, S. Avrameas, J. Histochem. Cytochem., 27,
1131(1979).
品 名 | 容量 | 価格(¥) |
Biotinylation kit(Sulfo-Osu,Designed for use with BIACOR® instrument systems) | ||
set | 38,000 |