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4,13-Bis[N-(1-adamantyl)carbamoylacetyl]-8-tetradecyl- 1,7,10,16-tetraoxa-4,13-diazacyclooctadecane
マグネシウムイオン選択性が高い(logK=-2.5)
脂溶性が高く、膜の安定性が高い(logPTLC = 10.0)
これまでdiaza-18-crown-6を基本骨格とするマグネシウムイオ
ノフォアが開発されており、その中でも側鎖にβジケトン構造と
かさ高いアダマンチル基を有するK22B5が高いマグネシウム選択
性を示すことが報告されています。しかしながら、この化合物の
脂溶性は低く(logPTLC=3.0)、マグネシウムイオン選択性電極膜
としての耐久性に問題がありました。
ここに紹介する新規マグネシウムイオノフォア、C14-K22B5は、diaza-18-crown-6骨格に長鎖アルキル基としてtetradecyl基を
導入したもので、そのため分子全体の脂溶性が増大し(logP TLC=10.0)、したがって電極膜の耐久性を大幅に向上するこ
とが可能となりました。
電極膜組成としてイオノフォア3wt%、可塑剤としてNPOEを 67wt%、PVCを30wt%とし、アニオン排除剤としてK-TCPBを
イオノフォアに対して90〜120mol%加えた膜を作成しそのマグ
ネシウムイオン選択性電極としての選択性を検討した結果をFig
に示します。C14-K22B5はこれまで開発されたマグネシウムイ
オノフォアの中で最も高いマグネシウムイオン選択性を示し、電
位応答曲線は10-5 〜10-1Mのマグネシウム濃度範囲で良好な直線
性を示しました。K-TCPBの添加量の最適化を行ったところ、イ
オノフォアに対して115mol%加えた時に最も良好なマグネシウ
ム選択性を示しました。環境分析などの今後の応用が期待されま
す。
参考文献
1) K. Suzuki, K. Watanabe, Y. Matsumoto, M. Kobayashi, S. Sato, D. Siswanta, H.
Hisamoto, Anal. Chem., 67, 324 (1995).
2) 小澤
覚、池田貴文、川崎直哉、佐々木真一、ダニエルチッテリオ、山本憲
子、鈴木孝治、日本化学会第78春季年会予稿集、1C231(2000).
品 名 | 容量 | 価格(¥) |
C14-K22B5 | 10mg | 22,000 |