*注:この記事は1999年9月のものであり、同仁化学研究所では現在、下記製品の取扱いはございません。
S19タンパク質は、リボソーム由来のタンパク質として同定されました。近年、その架橋二量体の形成によって補体C5aとの類似構造が出現し、その二量体が単球特異的な走化活性をもつことが発見されました。
慢性リュウマチ等の組織像においては単球/マクロファージの浸潤がメインのイベントであり、これらの病態解明のため、本タンパクの解析は非常に注目されております。また、アポトーシス細胞がS19二量体を遊離して自己の単球/マクロファージによる貪食を促進することも示唆されており、形態形成や組織再構築等アポトーシスが関与する系でもS19タンパク質の解析は有用と考えられます。
各種免疫染色やELISAに使用でき、上記の解析に非常に有用です。
メタロチオネインは構成アミノ酸の約1/3をシステインが占めながらS-S結合を1つも持たないというユニークな特徴をもち、銅や亜鉛等の重金属と結合することから生体防御能を有するタンパクとして発見されました。カドミウム汚染等の研究分野でそれら重金属と結合することにより毒性発現の軽減を促すことが証明され、注目されています。
各種免疫染色やELISAに使用でき、上記の解析に非常に有用です。
メイラード反応後期生成物とは、タンパク質のアミノ基と還元糖のアルデヒド基が反応し、シッフ塩基・アマドリ転位生成物(前期生成物)を経由して、脱水、酸化、縮合などの反応を経て得られる後期生成物(Advanced Glycation End Products: AGE)であり、蛍光・褐色・分子架橋形成並びにAGE受容体から認識されるという生物学的特性を有しています。
近年の抗AGE抗体を用いた解析により、AGEが加齢を伴って水晶体レンズタンパクに蓄積すること、糖尿病性腎症および慢性腎不全の腎組織、粥状動脈硬化病変部、透析性アミロイドーシスのβ2-ミクログロブリン、アルツハイマー病、紫外線によって誘発される皮膚病変(日光性弾力繊維症)などの病態においてAGE化タンパク質が病巣に蓄積することが明らかになってきました。
本抗体は、今後、加齢を基盤とする慢性疾患の研究に益々有用と思われます。
AGE構造体の一つであるピラリンは、糖尿病患者の組織や尿中で高値であり、当該疾患の臨床マーカーとして注目されており、また、アルツハイマー病患者の老人斑や神経原線維の変化部位にも高濃度に存在していることが確認され、脳疾患の分野でも重要視されております。
Anti Pyrraline monoclonal antibodyは明治乳業株式会社ヘルスサイエンス研究所との共同開発商品です。
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コード番号 | 品名 | 容量 | 価格(\) |
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KY 008 | Anti S19 Ribosomal Protein polyclonal antibody | 100μg | 45,000 |
KA 009 | Anti Metallothionein monoclonal antibody(clone No. 1A12) | 100μg | 45,000 |
KH 010 | Anti Pyrraline monoclonal antibody(clone No. H12) | 20μg | 55,000 |
KH 001 | Anti AGE monoclonal antibody(clone No. 6D12) | 10μg | 55,000 |
KH 002 | Anti AGE monoclonal antibody Fab' Peroxidase conjugated | 20μg | 70,000 |