新製品

Nitrosothiol Assay Kit

【はじめに】

 ニトロソチオール(R-SNO)は、寿命の長いNOの供給体であり、生体内では血管の弛緩等NO類似の生理活性を示すと言われています。また、EDRF(内皮細胞由来血管弛緩因子)の本質はニトロソチオールだという考えもあります。

 本キットは、ニトロソチオールのS-N結合を切断し、放出されたNOの代謝物であるNO2-を、Griess法で検出することでニトロソチオールを定量するキットです。元々試料中に存在するバックグランドのNO2-は、亜硝酸イオン消去剤により分解・消去されますので、ニトロソチオール由来のNO2-のみを検出することができます。

 また、現在ニトロソチオールのS-N結合の切断には水銀が最も一般的に使われていますが1,2)、本キットは水銀を一切使用せず、環境面にも配慮しています。

【本キットの特長】

  1. Hgフリーで安全です。
  2. バックグランドのNO2-は完全に消去されるため、一回の測定でニトロソチオールのみを検出することができます。
  3. 1Kitで28サンプル(n=3として)測定できます。
  4. 1μmol/l以上の濃度のニトロソチオールを検出することができます。

【測定原理】

【操作方法】

  1. S-Nitrosoglutathione(GSNO)を用いて検量線を作成する。
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  2. 測定試料中のNO2-を亜硝酸イオン消去剤で消去する。
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  3. 測定試料中のニトロソチオールを分解試薬で分解させてNOを放出させる。
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  4. 放出されたNOが酸化されて生じるNO2-を Griess 試薬で発色させる。
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  5. プレートリーダーで吸光度を測定し、1. で作成した検量線により試料中のニトロソチオールを定量する。

【キット内容】

  1. 緩衝溶液
  2. GSNO(凍結乾燥品)
  3. 前処理剤
  4. 亜硝酸イオン消去剤(凍結乾燥品)
  5. HCl 溶液
  6. Tris 溶液
  7. 反応試薬A(凍結乾燥品)
  8. 反応試薬B
  9. Griess 試薬A
  10. Griess 試薬B

【注意事項】

【参考文献】

  1. Robert K. Goldman, Angelo A. Vlessis, Donald D. Trunkey, Nitrosothiol Quantification in Human Plasma, Anal. Biochem., 259, 98-103(1998)
  2. J. A. Cook, S. Y. Kim, D. Teague, M. Murali, C. Krishna, R. Pacelli, A. M. Miles, M. B. Grisham, D. A. Wink, Convenient Colorimetric and Flurometric Assays for S-Nitrosothiols, Anal. Biochem., 238, 150-158(1996)
コード番号 品名 容量 価格(\)
Request Nitrosothiol Assay Kit 1プレート用 32,000
340-07611 ARP 100mg 13,800