新製品

組織染色用試薬溶液

ARP kit原理図

 特長1 粉末計量の必要なしに調製できる
 特長2 保存安定性に優れている
 特長3 安全性が高い

 組織染色やイムノブロッティング等では、様々な酵素基質が用いられています。しかし、これらの基質の中には体内への蓄積性や変異原性の危険を持つ試薬も含まれており、また、一般にこれらの試薬は溶液にした場合その溶液安定性が悪いため用時調製を余儀なくされます。今回、弊社で溶状タイプ4種を開発しました。

TMBZ solution (1液系POD基質)

Western, Northern, Southern Blottingにおいて、PODラベル化されたプローブを検出することができ、反応によって安定な濃青色の沈殿物を生じます。

《包装》100 ml
《組成》TMBZ:1.13 mmol/l, H2O2: 1.91 mmol/l, DMSO:1%未満,
     80 mmol/l 酢酸緩衝液, pH=4.9, 安定化剤
《保存》室温
《操作法》
1) HRP標識のプローブを使って最終的な固定化を行った後、0.1%のTween 20を含んだリン酸緩衝液でよく洗う。
2) 最終的な洗浄が終わったら本溶液を加え緩やかに揺り動かしながら、5−30分インキュベートする。
3) 純水で洗浄し発色反応を停止する。
4) 乾燥メンブランは遮光して保存する。

AEC solution (2液系POD基質)

 免疫組織染色、イムノブロット、またはドットブロットで使用可能。3-Amino-9-ethylcarbazole(AEC)はDAB程感度は高くないものの赤色の沈着を呈するため、2重染色などにおいて有用です。
《包装》AEC濃縮液 2.0ml, AEC濃縮緩衝液 10ml
《組成》AEC: 95mmol/l, 安定化剤(AEC濃縮液)
《保存》室温
《操作法》
1) 希釈用緩衝液を純水で10倍に希釈する。
2) AECの濃縮液を 1)の希釈緩衝液で50倍に希釈する。
3) 組織切片等を固定化したカバーグラスに 2)の発色液を加え、10〜30分間室温(23-28℃)でインキュベートする。
4) 発色を確認した後、組織等を純水で洗浄し、反応を停止する。
5) 染色した組織等は遮光して保存する。

DAB solution (2液系POD基質)

 最も頻繁に用いられているDABの溶液で、POD標識の抗体を用いた免疫組織染色、ブロッティングに用いることができ、紫色または褐色の染色をすることができます。
《包装》DAB 濃縮液(25倍)4ml, 希釈緩衝液 100 ml
《組成》DAB: 69.2 mmol/l, 安定化剤(DAB濃縮液)
《保存》冷蔵
《操作法》
1) 希釈液:DAB濃縮液を50:2に遮光下で混合する。
2) 組織切片等を固定化したカバーグラスに1)の発色液を加え、5〜15分間室温(23-28℃)でインキュベートする。
3) 発色を確認した後、組織等を純水で洗浄し反応を停止する。
4) 染色した組織等は遮光して保存する。

BCIP / Nitro-TB solution (1液系ALP基質)

 5-Bromo-4-chloro-3-indolylphosphate / Nitrotetrazolium blue(Nitro-TB)を発色試薬に用いたアルカリフォスファターゼ(ALP)標識抗体検出用基質溶液。ALPを標識酵素とした組織染色、ブロッティングに用いる事ができ、酵素活性によって青紫の不溶沈殿を生じます。
《包装》100ml
《組成》BCIP:0.69 mmol/l, Nitro-TB: 0.73 mmol/l / 2-Amino-2-methyl-1-propanol buffer (pH 9.8)
《保存》室温
《操作法》
1) アルカリフォスファターゼ標識のプローブを使って最終的な固定化を行った後、0.1%のTween 20を含んだTris/HCl緩衝液でよく洗う。
2) 最終的な洗浄が終わったら本溶液を加え緩やかに揺り動かしながら、遮光下で5−15分インキュベートする。
3) 純水で洗浄し発色反応を停止する。
4) 乾燥メンブランは遮光して保存する。