9)pub:いくらFTPサーバであっても、すべてのファイルを提供できるわけではない。サーバ自体を動かすファイルなどは、当然勝手にはさわれないようになっている。提供可能なファイルはひとつのディレクトリにまとめられており、そこには一般に“pub”という名前が付けられている。(もちろん違う名前の場合もあるが、その場合でも違う目的のディレクトリにわざわざ“pub”という名前は付けない。)なお、FTPコマンドの実行の際にディレクトリ名を付けなければ、通例はサーバ側であらかじめ指定してあるディレクトリに移動する。

10)anonymousではないFTP:WWWブラウザがサポートしていないわけではないのだが、正直なところ用いない方がよい。WWWブラウザは基本的にセキュリティ管理のことをあまり考えていないソフトなので、パスワード等を送信するのは(少なくとも現状では)かなり度胸のいる行為である。

11)デフォルト:わざわざ説明するまでもないのだが、「特に入力しなければあらかじめ用意されているものを使う」ように設定されている、その「あらかじめ用意されている」もののことである。

12)メールアドレスのパスワードとしての利用:もちろん「パスワードが違う」と拒絶されるはずはない。入力したアドレスは、多くの場合ダウンロード情報と共にFTPサーバに記録され、「ソフト内部の深刻な問題が発覚したときには、メールで通知される場合もある」らしいのだが、私は通知を受けたことがない。どちらかというと、「タダで物をもらうのだから、身元くらい明らかにして、怪しい者ではないことを証明する」程度のニュアンスで考えた方がよさそうである。ただし、「正しい(文法の)メールアドレスが入力されなければ接続を拒否する」FTPサーバも存在する。