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表面処理用ホスホン酸誘導体
FOPA


 ホスホン酸誘導体は酸化アルミニウムや ITO 等の金属酸化物の表面処理・改質剤として、近年、注目されています。
 Klauk ら 1) や Someya ら 2) は、アルキルホスホン酸を有機トランジスタの絶縁膜として使用しています。また、Traina らはオリゴエチレングリコール部位を有するアルキルホスホン酸で酸化イットリウム微粒子を修飾し、水溶化することに成功しています 3)
 最近、Sharma らは ITO 基板をパーフルオロアルキル基を有するホスホン酸(FOPA)で修飾することにより、酸素プラズマ処理と同様に、ITO 基板の仕事関数が増大することを報告しています。
 酸素プラズマ処理によって増加した仕事関数は直ぐに低下しますが、FOPA 修飾により増加した仕事関数は安定性が高く、246 時間後も低下しないことが示されています 4)
 FOPA は上記のような ITO 修飾以外にも、種々の金属酸化物表面の撥水処理への応用が期待されます。

 

参考文献

1) H. Klauk, U. Zschieschang, J. Pflaum, M. Halik, Nature, 2007, 445, 745.

2) T. Someya, T. Sekitani, Y. Noguchi, U. Zschieschang, H. Klauk, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 2008, 105, 4976.

3) C. A. Traina, A. Christopher, J. Schwartz, Langmuir, 2007, 23 (18), 9158.

4) A. Sharma, B. Kippelen, P. J. Hotchkiss and S. R. Marder, Appl. Phys. Lett., 2008, 93, 163308.

 

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