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アルカンチオール類

新規デタージェント

 アルカンチオールやジスルフィド類が金属基板上で形成する自己組織化単分子膜(Self-Assembled Monolayers: SAMs)は光スイッチング・光電池などの薄膜光学材料、超微細フォトレジストなどのパターン化材料、つや出し・濡れ性などの表面改質といった機能性材料分野から、マイクロアレイ、化学修飾電極、QCMやSPR等を用いたバイオセンサーなどの分野で広く応用されています。小社では様々な特性を有するチオールやジスルフィド類を販売しており、このたび、上記のようなスルホベタイン、アミドタイプのアルカンチオールを製品ラインナップに追加いたしました。
 末端にスルホベタイン基を導入したSAMは、イオン強度200 mmol/l以上の条件下、または、弱アルカリ領域で非特異吸着抑制の効果が特に高いことが報告されています1)。この性質を利用して他のチオールやジスルフィドとの混合SAMを形成させた高感度バイオセンサーの作製ができると期待されます。また、Ostuniらは、金基板へのバクテリア、哺乳類細胞のパターニングの研究にSulfobetaine3-undecanethiolを用いており2)、生体物質パターニングへのさらなる応用も期待できます。
 アミド基を導入したSAMは、他の官能基を導入したSAMと比較して、その水素結合性の効果により熱安定性が高いことが報告されています3)。また、Mosleyらは、水素結合性を利用した脱離可能なポリマーシート作製の研究を行い、テンプレートとしてアミド基を導入したSAMを用いています4)。さらに、濡れ性とタンパク吸着の関係性の研究にアミド基を導入したSAMが用いられており、アミド基を有するSAMはタンパク吸着抑制効果が見られることが確認されています5,6)

品名 容量 希望納入価格(¥) メーカーコード
Sulfobetaine3-undecanethiol 10 mg 20,000 S350
5-Amido-1-pentanethiol 10 mg 14,000 A508
100 mg 48,000
7-Amido-1-heptanethiol 10 mg 14,000 A509
100 mg 48,000
10-Amido-1-decanethiol 10 mg 14,000 A510
100 mg 48,000

参考文献

1)R. E. Holmlin, X. Chen, R. G. Chapman, S. Takayama, G. M. Whitesides, Langmuir, 2001, 17, 2841.

2)E. Ostuni, R. G. Chapman, M. N. Liang, G. Meluleni, G. Pier, D. E. Ingber, G. M. Whitesides, Langmuir, 2001, 17 ,6336.

3)R. Valiokas, M. Östblom, S. Svedhem, S. C. T. Svensson, B. Liedberg, J. Phys. Chem. B, 2002, 106, 11550.

4)D. W. Mosley, M. A. Sellmyer, E. J. Daida, J. M. Jacobson, J. Am. Chem. Soc., 2003, 125, 10532.

5)G. B. Sigal, M. Mrksich, G. M. Whitesides, J. Am. Chem. Soc., 1998, 120, 3464.

6)A. Sethuraman, M. Han, R. S. Kane, G. Belfort, Langmuir, 2004, 20, 7779.

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